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【九州で自殺を図って労災認定された人は5人】全国の5・3%、氷山の一角か

2017年01月16日 03時00分 更新

記者:井上直樹


  • 電通の東京本社に家宅捜索に向かう東京労働局の労働基準監督官ら=2016年11月7日午前、東京都港区

 長時間労働を強いられた末に過労で自殺した電通の新入社員、高橋まつりさんのような悲劇は、九州でも起きていた可能性がある。

 九州で計5人。高橋さんと同じく自殺を図って労災認定された人の数だ。

 県別にみると、その被害は福岡、佐賀、長崎、大分、宮崎で各1人と広域に及んでいた。

 厚生労働省が2015年度の「過労死等の労災補償状況」をまとめたもので、全国は93人。同省によると、この中には「未遂が含まれる可能性もある」という。

 実際に命を落とした高橋さんは15年12月に亡くなった。労災認定は16年9月だったため、この人数に含まれない。

 九州で自殺を図って労災認定された人は全国の5・3%だ。厚労省による家宅捜索や書類送検で東京の大企業ばかり注目される中、「犠牲者」(高橋まつりさんの母幸美さん)は九州にも存在していたのではと懸念される。

 ■脳・心臓疾患の死者も

 過重労働による死は、まだある。厚労省によると、自殺以外にも、長時間労働による脳・心臓疾患で亡くなり、労災認定された人がいる。九州は8人。自殺による認定より多く、こうした人を合わせると、九州で過労死や過労自殺を図って労災認定された人は計13人に上り、全国(189人)の6・8%を占める。

 ただ、悲劇は、氷山の一角かもしれない。

 厚労省によると、亡くなったり、病が発症したりして九州で労災認定を請求した件数は、15年度は計245件(全国は2310件)に上った。

 内訳は、脳・心臓疾患が70件(同795件)、うつなどの精神障害が175件(同1515件)で、全国のほぼ1割を占め、潜在的な悲劇が数多く存在していることを物語る。

電通の東京本社に家宅捜索に入る東京労働局の労働基準監督官ら=2016年11月7日午前、東京都港区









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