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博多駅ビルの「顔」にベッキーを起用したワケ

2017年02月09日 03時00分 更新

記者:吉武和彦


  • JR博多シティの広告モデルに起用されたタレントのベッキーさん

  • 博多駅ビルの商業施設「JR博多シティ」の外観=福岡市博多区

 博多駅ビルの商業施設「JR博多シティ」(福岡市)はなぜ広告モデルにタレントのベッキーさん(32)を起用したのか。昨年の不倫騒動で一時休業していたが、活動を再開。JR九州グループが駅ビルの“顔”に持ちかけた。「われわれも一緒になって第一歩を踏み出したい」(JR九州の青柳俊彦社長)という狙いはどこに?

 ■「賭けに出た」のか

 広告業界では、1月24日の発表前からうわさになっていた。

 「賭けに出た…」。福岡市内に拠点を置く広告代理店の担当者は、こんな見方を示した。不倫騒動でイメージダウンしたタレントの起用には「リスクがある」からだという。

 実際、昨年4月には、日清食品がカップヌードルのテレビCMを中止した経緯もある。「消費者がどう反応するか、読み切れない」。それが、起用を「賭け」とした理由だ。

 そんなリスクを負う分、注目度も大きい。別の広告関係者は「攻めの仕掛け」と評価した。

 双方に「利点があった」とみる声も。「騒動前のベッキーさんのギャラはとてもじゃないが、地方の商業施設が払える額ではなかったはず」(広告営業マン)と、コスト事情を指摘。

 その一方、「ベッキーさんも芸能活動を本格化していくに当たって、商業施設の広告塔はクリーンなイメージで、良い仕事だったはず」(同)とみる。

 ■ストレートな起用

 こうした見立てに対し、JR博多シティは「いちかばちかというつもりはない」、「(ギャラも)以前の価格を知らない」と明確に否定する。

 2011年3月の開業以来、業績は右肩上がり。直近の2015年度の売上高は1035億円と、初めて1000億円台を突破した。JR博多シティの仁後(にご)裕介取締役営業部長は「冒険しないといけないものはない」と説明する。

 ただ、流通業界で危機感を失えば、たちまち業績が下がりかねない。

 仁後氏も、「駅ビル業として『九州で一番』は当たり前。ここで満足しては、上はない。全国をみると、西日本、東日本、北海道など同じJRグループの(大規模な)駅ビルがある」と、目線を全国に向ける。

 テナントから「あのビルに出てみたい」と思われる施設になるには、強い営業力が必要だ。

 このため、2〜4月には、過去2番目の規模という46店舗を入れ替える大改装に踏み切る。

 顧客層で多いのは30代女性。これまで広告塔は、3周年が「ウルトラの母」、5周年がラグビーの五郎丸歩選手だった。今回、32歳のベッキーさんは、初めて主な顧客層への「ストレートな起用」(仁後氏)になる。

 

上空から見たJR博多シティ=2016年11月8日、福岡市博多区(本社ヘリから、撮影・岡部拓也)
「博多のみなさん これからよろしくお願いします」と直筆のメッセージを寄せたタレントのベッキーさん
ベッキーさんの直筆のコメント
中村修治氏(なかむら・しゅうじ) キナックスホールディングスとペーパーカンパニーの代表取締役社長。1986年、立命館大卒。94年、福岡で独立。大手広告代理店のブレーンにもなる戦略プランナー。Good不動産やJR博多シティのネーミングなども手掛けた。企業顧問や福岡大非常勤講師も。ネット上でコラムを書くと数万のアクセスを荒稼ぎ。フェイスブックでは、毎月15000いいね以上を獲得。









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