コンセッション、コンソーシアム、コンセンサス…。なじみの薄い外来語をいかに分かりやすい言葉に置き換えるかは、原稿を書く上で常に悩ましい問題だ。
言葉の発信源は、だいたいIT業界か霞ケ関の官庁が多い。不都合なことをごまかしている印象を受けたり、うわついた日本語に「気取るなよ」とツッコミを入れたくなったりする。
この言葉も、その類いだろうと思った。「モーダルシフトが必要な時代が来る」。九州運輸局の定例記者会見で、佐々木良局長の発言を聞いた時、最初は意味がよく分からなかった。
英語辞書によると、モーダル(modal)は和訳すると「様式の」、シフト(shift)は「変化」で、要するに、様式が変わることがもともとの意味だそうだ。転じて、貨物の輸送手段を、トラックから鉄道や船に切り替えることを指すらしい。
調べてみると、西日本新聞の紙面にも、かつてはこの言葉が何度か登場したことがある。二酸化炭素(CO2)の排出削減に向け、輸送手段としてシェアの大半を占めるトラックを減らし、船や鉄道に転換しようと呼び掛けていた。1992年には「モーダルシフトを進めよう」という社説まで掲載されている。
しかし、紙面に登場したのは2009年8月が最後。もう7年以上、使われていない。もはや死語だ。なぜそんな言葉が、再び日の目を見ることになったのか。背景にあるのは、
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新車販売ディーラー勤務 高橋純さん
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デベロッパー広報担当 望月未和さん