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福岡の受験生「ホテル不足」なぜ? 公演前仮押さえが一因か

2017年02月22日 03時00分 更新

記者:川崎弘


  • 国公立大2次試験がある25、26日に「ホテル不足」が予想される福岡都市圏(写真は本社ヘリから見渡す福岡市中心部、撮影・中村太一)

日程発表で予約殺到し満室

 大学入試に挑む受験生が宿泊先を確保できないなど「ホテル不足」が問題となった福岡都市圏。その一因が、九州外からも集客力がある人気アーティストなどのライブだ。最近は日程が発表になると、半年以上先でも即座に各ホテルが満室になるが、その日が近づくとキャンセルが出て空室になることが珍しくないという。関係者は「部屋が取りにくいのは間違いないが、実態以上に予約件数が膨らんでいるのが現状」と分析している。

 1月中旬、福岡市・天神のビジネスホテルに、インターネットや電話での予約がひっきりなしに入った。宿泊日はどれも9月9日の前後。従業員は「いたずらの可能性もある」とみて受け付けを一時中断。3万8千人超を収容するヤフオクドームで男性アイドルグループがライブをすると発表されたのが原因だった。

 チケットの発売はまだ先だが、大手旅行サイトでも、9月9日は同市内の多くのホテルがすでに予約できない状態。このホテルの支配人は「予約が殺到したのは、この半年でも3回くらいあった」と話す。

 人気のライブでは、チケットを取れずに予約を取り消す人が必ず出るが、キャンセル料は、予約の形態によって違いがあるものの、宿泊日の3週間ほど前まではかからないのが通例。ぎりぎりまで手続きをしない人もおり、業界関係者は「数カ月前は満室だったホテルが、当日に空いていることはよくある」と明かす。

 大学受験やライブが重なり、一時は予約が取れない状況だった今週末についても、旅行サイトで予約が可能なホテルが出てきている。一方で、キャンセルを見込んで部屋数以上の予約を受けるホテルも少なくない。

 福岡市によると、市内のホテル・旅館には約2万4千室があるが、2011年に70・2%だった各月平均の客室稼働率は、16年1〜11月には84・4%に上昇。週末を中心に年間を通じて予約が取りづらい傾向は年々強まっている。

 現在、福岡市中心部ではホテルの新設が相次いでおり、業界関係者は「19年までに2500室以上増える」と予測する。ただ、外国人観光客や国際会議も増える傾向にあり、需給バランスが改善されるかは不透明。予定がはっきりしない段階でも早めに予約を取る人がさらに増えれば、一層切迫する恐れもある。

 九州経済調査協会の片山礼二郎調査研究部次長は「福岡市のホテル予約の現状はもはや社会問題だ。妙案はないが、人気アーティストのライブ日程を平日にずらすことや、ライブ終了後に遠方のホテルまで臨時バスを走らせるなどの対策を打たなければ、状況は変わらないだろう」と話している。










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