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ベテランの「勘」AIで見える化 ハウスミカンにICT 生産技術をスムーズに取得へ

2017年03月17日 03時00分 更新

記者:原田克美


  • ハウスミカンを収穫する杵築市の農家(市提供)

 大分県杵築市は、ハウスミカンのベテラン農家の技術や「勘所」を、情報通信技術(ICT)などを活用してシステム化し、新規就農者らの学習や技術取得に生かす事業に乗り出す。言葉や紙の情報では伝えにくい生産技術をスムーズで確実に伝承し、全国屈指の産地を支える担い手の育成や生産性向上に役立てる。

 若手育成や生産性向上目指す

 ビニールハウスなどを利用して生産するハウスミカンは県の戦略品目の一つ。生産量は全国3位を誇り、県内では杵築市がその先頭を走る。しかし燃料高騰や生産者の高齢化などで、県内の取扱量(2015年度)は06年度の約4割の約900トンまで減少している。このため、取得まで十数年かかるとされる生産技術をスムーズに取得できるようにして、若手就農者らを支援することにした。

 事業は、今年1月に採択された農林水産省の16年度の「革新的技術開発・緊急展開事業」を活用。市や県、JAなどでつくる「杵築市柑橘(かんきつ)振興協議会」(会長・永松悟市長)が実施主体で、早ければ収穫期前の5月にスタートする。

 今回対象にする作業は、数ある工程の中でも技術継承が難しい「剪(せん)定(てい)」。勢いのなくなった幹を切り収量を確保するために必要な作業だ。ベテラン、若手それぞれ3人に目の動きを記録するアイカメラを装着してもらい、作業中にどこを見ているか、どこを見て切る判断をしているかなどが分かるように撮影。AI(人工知能)やICTを活用してベテラン農家の技や「勘所」をシステム化し、学習用の教材を作る。

 今後は剪定以外の作業やハウスの温度管理についてICT化を検討する方針。市農林課の萱島則広さんは「産地全体が協力してハウスミカンの底上げを図っていきたい」と話している。










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