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【刺さった一言・学生編】「ブースにいた社員の目、死んでたよ」

2017年03月26日 03時00分 更新

記者:吉武和彦


  • 合同の会社説明会に参加した大学生たち=3月1日、千葉市

  • 吉武和彦(よしたけ・かずひこ)
    1971年7月生まれ、北九州市出身。大学を卒業後、福岡市の月刊経済誌を経て、1999年9月西日本新聞社に入社。経済部、宇佐支局(大分県宇佐市)、経済部、東京報道部、北九州本社編集部から、2015年8月にqBiz編集長に。「ガラケー」を使いこなすが、今回の異動を機にスマートフォンの練習を始める。


 彼は会社説明会の様子を振り返っていたようだ。複数の企業が集まる合同説明会だったらしく、三つか四つ企業の出展ブースを回り、社員たちから話を聞いたようだ。

 「あの顔、もう完全に疲れ切ってたね。ブラックって顔に書いてあった。あんなとこ入ったら、俺も将来、死んだ目になるかも…」

 雄弁に語っていた3人を含め、全員が黙り込んだ。店に流れるBGMがよく聞こえた。

 ■数字は“一流”でも…

 2015年12月。広告大手、電通の新入社員の女性が過労自殺し、16年9月に「労災」と認定された。厚生労働省は違法な残業がはびこっているとみて、本社や出先を強制捜査。社長が今年1月、引責辞任した。

 この惨劇に、学生が企業を見る目は厳しくなっているようだ。どんな企業なのか。シェアトップ、売り上げナンバーワン…。数字だけは“一流”でも、その過程が問われている。

 18年に卒業する大学3年生などの採用に向けた主要企業の会社説明会が3月1日に解禁され、今年も就職活動が本格的に始まった。

 人手不足を背景に学生の売り手市場が続いているとはいえ、就職先によっては、違法な長時間労働を強いられる恐れがあることは否定できない。

 既に、過労死防止を求める世論は高まり、政府は残業に上限規制を導入する方向だ。

 4人の男性は、それから誰も笑わなくなった。これから自身に降りかかってくるかもしれない大きな不安に覆われていたようにも見えた。

 「やりたいこと」や「やりがい」といった前向きな理由で選ばれる企業で当社もありたい。そう思わせられた一言だった。

就職活動が本格的に始まり、会社説明会の会場を埋め尽くした大学生たち=3月1日午前、福岡市博多区のマリンメッセ福岡(撮影・軸丸雅訓)<br />
合同会社説明会の企業ブースで、真剣な表情で話を聞く学生たち=3日1日午前、大阪市









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