ようこそ ゲスト様

qBiz 西日本新聞経済電子版

「取材中に刺さった」一言

一覧ページへ

「自死は防げる。それができないのは大人の、社会の恥よ」 教育評論家の尾木直樹さん

2017年05月12日 03時00分 更新

記者:伊東秀純


  • 教育評論家の尾木直樹さん=2月22日、東京都

 「尾木ママ」こと教育評論家の尾木直樹さん。「脱いじめ」論の著書もあり、大きな社会問題となった大津市のいじめ自殺事件では第三者調査委員会の委員を務めた。いじめは、企業社会でもパワハラやセクハラと形を変えてはびこり、うつ病になったり、自殺に追い込まれたりする被害者が後を絶たない。

 そうした中、尾木さんの講演を聞く機会があった。いじめを苦に自殺した子どもの遺族が3月23日に都内で主催した勉強会だ。

 講師を務めた尾木さんは、大津事件の調査で現場に足を運び、当初は8回の予定だった委員会を最終的に50回以上開いたことを打ち明けた。

 その理由は「生徒の『もう死んでしまいたい』という気持ちが心に響いてくるまで、調査報告を書かないと決めていたから」だという。

■生徒の死に放った教諭の言葉に衝撃

 2011年10月、大津市の中学2年の男子生徒が自宅マンションから飛び降りて自殺した。

 当初、市教育委員会は「いじめと自殺の因果関係を判断できない」とする調査結果をまとめた。

 ところが、この結果を公表する前に学校が全校生徒に実施したアンケートで、「男子生徒は自殺の練習をさせられていた」という回答が複数寄せられていたことが判明。市は再調査に着手し、外部有識者による第三者調査委員会を設置したのだった。

 尾木さんは「委員会は遺族の立場に立つのが大前提だった」と語った。人選は「遺族側の意向が反映された」というが、これは「とても異例のこと」という。

 講演では、「聞き取り調査で、生徒が亡くなったことを何とも思っていない教諭がいたことがショックだった」と明かした。

 さらに、その教諭が「死んだ子より、目の前の生きている子の方が大事」と言い放った言葉は、「今でも忘れられない」という。

※次ページ(会員限定)は「命を絶った最期の現場で感じたこと」










コラム qBizコラムの最新記事



そもそもqbizとは?

Recommend

ランキング

Recommend

特集 最新記事

コラム 最新記事