ようこそ ゲスト様

qBiz 西日本新聞経済電子版

東京コラム

一覧ページへ

「普通」と「各駅停車」が“擦れ違う”首都圏

2017年05月18日 03時00分 更新

記者:伊東秀純


  • JR東日本の千葉県内の駅の案内表示。「普通」ではなく「各駅停車」となっている

  • 伊東秀純(いとう・ひでずみ)
    大阪生まれ、兵庫育ち。北海道大卒。1998年、西日本新聞社入社。地域報道部、久留米総局、編集センター、大村支局などを経て、2015年8月から東京報道部。出身地を離れて20年以上、普段は関西弁で話しません。

 めったに電車に乗らない九州出身の妻が、千葉県内の比較的大きなJR東日本の駅を利用した時のこと。慣れない電車に乗るために、ホームにいた中年の男性駅員とこんなやりとりをしたという。

 「この電車は普通ですか」

 駅員「普通って何ですか」

 「普通は普通です」

 駅員「各駅停車のことですか」

 「各駅停車って何ですか」

 駅員「各駅停車は各駅停車です」

 妻によると、「会話は終始かみ合わないままだった」という。家族を連れて東京に勤務して2年近くになるが、確かに首都圏では「普通」のことを「各駅停車」と言っていることに、妻の話を聞いて初めて自覚した。そういえば、駅の案内表示も「各駅停車」となっている。

 転勤前。九州では普通に使っていた「普通」が、首都圏では通じないことに軽い驚きを覚えた。調べてみると、私の出身地の関西でも東海地方でも「普通」を使っている。

 JR北海道では丁寧に「普通(各駅停車)」と両方表記していた。なぜ、首都圏だけ「普通」を使わないのか。不思議といえば不思議だ。

 首都圏で生活していると、「普通」以外にも、車の「離合(りごう)」や、物を「なおす」といった言葉が通じなかったり、違う意味に取られたりする。

 九州で暮らしたことがある人なら、「離合」は狭い道での車などの「擦れ違い」、「なおす」は「修理する」ではなく「片付ける」という意味だとすぐに理解してもらえるが、これらは九州特有の表現という。

 妻と駅員の「擦れ違い」の会話を「離合」になぞらえても、九州以外では通じないのが“普通”らしい。










コラム qBizコラムの最新記事



そもそもqbizとは?

Recommend

ランキング

Recommend

特集 最新記事

コラム 最新記事