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「健康経営」を掲げて有休消化と残業減 山下医科器械(Q&Aと動画付き)

2017年06月13日 03時00分 更新

記者:仲山美葵


  • 伊藤秀憲(いとう・ひでのり)取締役執行役員管理本部長

  • 山下医科器械のロゴマーク

伊藤秀憲(いとう・ひでのり)取締役執行役員管理本部長

 「地域の医療に貢献する」が経営理念で、医療機器の販売だけでなく、病院経営のコンサルティングなど総合的な医療支援を手掛けている。経営効率化に前向きな病院が増え、当社が注射針などの医療材料を一元管理する事業が伸びている。人の命に関わるので、第一に責任感が強く、自ら考えて行動できる人を求めている。

 専門的なニーズに応えられるよう、営業のノウハウや機器の知識などを身に付ける実務研修に力を入れ、医業経営コンサルタントなどの資格取得を支援している。

 昨年「健康経営」を掲げ、残業削減や有給休暇取得の取り組みを強化した。3営業日連続のリフレッシュ休暇(土日を合わせると5連休)を確実に取れるよう、部署ごとで年間の休暇取得計画を立てており、有休の消化率が上がった。午後6時以降は留守電に切り替える、定時に社内システムをシャットダウンするなどの積み重ねで、残業時間は減っている。

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これがわが社の人財活用術だ
qBizが聞きたい7つの質問

※回答も動画「仲間になるあなたへの伝言」出演も伊藤氏。

 (1)即内定!ぜひ会社に迎えたい人材とは?

 人の命に関わる医療機器を扱っているので、第一に責任感が強い人、なおかつ自ら考えて行動できる人、情熱を持って仕事に取り組める人を求めている。「地域医療に貢献する」という経営理念を共有できる人材を迎えたい。

 (2)採用活動で一番の悩みは?

 (経団連が示す採用活動解禁の)日程が年によって変わってきたため、最終的に内定を出す時期はいつがいいのか悩んできた。(面接が解禁された6月1日の)選考開始から(10月1日以降に出す)内定まで限られた時間しかないので、一人一人の学生と十分な面談の時間が取れないのも悩みだ。

 内定を出した後、期待の人材が辞退することもある。そこで、入社までに2〜3回、先輩社員を含めた勉強会を開いている。辞退を防ぐ狙いがあるが、内定者同士のつながりをつくり、会社のことを知ってもらう目的もある。

 (3)いま会社として一番忙しいことって何ですか?

 病院内で消耗する輸血用ポンプや注射針などの医療材料を一元管理する「SPD」という事業が忙しい。

 今は病院もコスト削減や経営効率化に前向きに取り組んでおり、総合病院や大学病院などで順調に受注が伸びている。

 昨年、長崎県諫早市に物流センターを作り、物流網を整備した。同業者も参入しているが、当社は物流網を生かして(取り扱い)量やスピードなどで違いを出し、さらに伸ばしていきたい。

 (4)10年後、あなたの会社はどうなっている?

 昨年創業90周年を迎え、10年後は100年を超える。地域で患者を支える「地域包括ケアシステム」という社会の流れがあるので、当社もそれに合った企業へ脱皮したい。

 今は「トータルメディカルサポート」といって総合的な医療支援を手掛けているが、これを「トータルヘルスケアサポート」として健康に関するものに幅広く取り組む会社にしたい。介護で使う機器類は新しい商品がどんどん開発されているので、そうしたものも幅広く取り扱っていく。

 (5)社員の能力開発、スキルアップのために取り組んでいることは?

 新入社員や中堅社員、管理職など、役職や階層に応じた研修をしている。このほか、実務に則した営業系の研修を積極的に取り入れている。医療機器や医療消耗品の知識を学ぶ研修もある。

 新入社員研修や役職別研修は佐賀県鳥栖市にある自社のセンターで行っているが、日々の研修は事業所ごとに頻繁に実施している。

 資格取得も支援している。医業経営コンサルタントや臨床工学技士(ME)第2種などの受検費用や、受検後のフォロー研修の費用を負担している。

 (6)同業他社と比べた場合、あなたの会社の売りは何ですか?

 医療のあらゆるニーズに応えること。単なる物販だけでなく、病院の新規開業支援や経営のコンサルティング、医療機器のメンテナンス、医療廃棄物の処理など、あらゆるニーズに応えている。医業経営コンサルタントなどの有資格者を養成し、専門的なニーズに応えている。

 物流網が整備されている点も強みだ。スピードがあって正確で災害に強い。佐賀県鳥栖市と長崎県諫早市に主な物流拠点があり、福岡市にも拠点がある。(分散しているので)災害があっても対処できる。

 (7)「働き方改革」やってますか?

 社長が昨年、「健康経営」という号令を出し、労働時間の削減や休暇の計画的な消化に取り組んでいる。

 夜間対応がない部署では、一定の時間で社内のシステムをシャットダウンしている。

 6月からは全社に留守番電話を導入した。勤務時間外でも、社内外の問い合わせに答えているうちに帰りが遅くなっていたので、原則午後6時からは留守電の対応にした。

 残業は以前から届け出制にし、全社的に減ってきている。社外を回る営業担当者も申請しやすいよう、スマートフォンで対応できるシステムを導入した。

 休暇は、3営業日連続で取得できるリフレッシュ休暇がある。土日と合わせれば5連休になるが、顧客を持つ現場の担当者から「取得が難しい」との声も出たため、昨年から、部署ごとに年間の取得計画を立てることにした。社員同士のカバーや引き継ぎを円滑にする環境づくりにもつながっている。

 ※山下医科器械のホームページはこちら

山下医科器械
 医療機器の販売などを手掛ける。本社福岡市。1926年創業。2007年東証1部上場。16年5月期の連結売上高は516億円。従業員数510人。九州に支社と営業所が23カ所ある。今年12月に持ち株会社制に移行し、企業の合併・買収(M&A)を進めやすくする。100周年に向け、医療から介護にも幅を広げ「トータルヘルスケアサポート」の会社を目指すという。









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