ようこそ ゲスト様

qBiz 西日本新聞経済電子版

高齢の町、ICTいきいき 徘徊防止、介護ロボも 鹿児島・肝付町

2017年06月21日 03時00分 更新

記者:金子晋輔


 高齢化率が40%近い鹿児島県肝付町が、福祉に役立つ新しい情報通信技術(ICT)の実証実験の場として注目を集めている。この2年間で、認知症高齢者の徘(はい)徊(かい)予防策など五つの実験が住民を交えて行われた。企業や大学にとっては、先端技術に関心がある高齢者が多いのが魅力で、今も問い合わせが絶えない。

 肝付町は大隅半島の東南にあり、小惑星探査機「はやぶさ」を打ち上げた内之浦宇宙空間観測所があることで知られる。2015年の国勢調査の人口は1万5664人、高齢化率は39・1%。

 町は11年、全域に総延長306キロの光ファイバー網を設置。15年度からICT関連企業の誘致に力を入れ、実証実験を通して、交流人口の増加や先端技術の活用を目指している。

 これまでに行われた実証実験は、福祉施設の出入り口に設置する顔認証システム▽長距離通信ができる省電力機器を使った高齢者の徘徊予防の仕組み作り▽人型ロボットを介護分野に応用する研究−など。大手ソフトウエアメーカーは「住民が行政任せでなく、実験に積極的なので、研究に最適の場所」と評価する。

 関係者によると、地元NPO法人が開いたタブレット講座を受講し、ICTに慣れ親しんだ高齢者が多いことが好影響を及ぼしているとみられる。高齢者の行方不明事案が相次いだことも、対策となる先端技術に目を向けるきっかけになったという。

 鹿児島大学術情報基盤センターの升屋正人教授は「高齢化と人口減少が進む地域にこそ、人を補う技術が必要。肝付町の試みは地域活性化の新たなモデルになる」とみている。










九州経済 ニュースの最新記事



そもそもqbizとは?

Recommend

ランキング

Recommend

特集 最新記事

コラム 最新記事