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1人当たり労働時間を年60時間短縮 西部ガス(Q&Aと動画付き)

2017年06月27日 03時00分 更新

記者:中野雄策


  • 吉村雄大(よしむら・たけひろ)人事労政部労政グループマネジャー

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吉村雄大(よしむら・たけひろ)人事労政部労政グループマネジャー

 お客さまの期待を超える価値を提供できる人材がほしい。全うする▽協働する▽挑戦する▽行動する−の四つの要件が必要。持ち味は人それぞれなので、バランスよくできる必要はない。きらりと光るものがあれば一緒に働きたい。

 社員が自分の志向や適性に基づき、組織での役割やキャリアを自ら選択するため、2015年に「選択型育成フィールド」制度を導入。30代前半にある節目の昇格のタイミングで、志向する人材タイプを選択したり、貢献したい業務分野を登録したりする。社員の自己意志の重要性を考慮し、配置や育成などを効果的に進める。

 働き方改革も推進している。生産性向上のため、業務そのもの▽仕事の進め方▽マネジメント・労務管理−といった三つの見直しを柱とする活動を11年から始めた。こうした取り組みで業績向上と社員のワークライフバランス実現の両立を図っており、社員1人の年間労働時間を約60時間短縮できた。

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これがわが社の人財活用術だ
qBizが聞きたい7つの質問

※回答も動画「仲間になるあなたへの伝言」出演も吉村氏。

 (1)即内定!ぜひ会社に迎えたい人材とは?

 お客さまの期待を超える価値を提供できる人材がほしい。そのために必要な要件は、「全うする」「協働する」「挑戦する」「行動する」の四つ。

 「全うする」は、うまく進まなくても最後まで粘り強く取り組んで成果につながったこと。「協働する」は、周りの人たちの意見を聞きながら、一緒に取り組んでうまくいったこと。「挑戦する」は、これまでにない取り組みや提案を行って成果につながったこと。「行動する」は、相手に喜んでもらおうと取り組んでうまくいったこと。

 こうした要素について、アルバイトや部活など、学生時代のエピソードを通じて実際にどう行動し、発揮したかを面接で評価する。持ち味は人それぞれなので、すべてをバランスよくできる必要はない。きらりと光るものがあれば、ぜひ一緒に働きたい。

 (2)採用活動で一番の悩みは?

 内定を出してから入社するまでに向けた動機づけだ。西部ガスで働きたい気持ちを強く持って入社してもらうために、この間の関わり方が大事と考える。

 採用担当者がキャンパスを訪れて個別に面談し、採用選考で評価したポイントをフィードバックしたり、先々同期になる内定者たちで集まる機会を小まめに提供したりするなど、手厚くフォローしている。

 (3)いま会社として一番忙しいことって何ですか?

 昨年4月の電力小売り全面自由化に続き、本年4月1日にガス小売り全面自由化がスタートした。エネルギーの垣根を越えた競争が激化しており、電気の(契約者の)新規獲得に加え、既存の都市ガスをお使いのお客さまの維持・防衛、並びにそのための新たな料金プランや付加サービスの提案が重要だ。

 営業の最前線はもちろんのこと、お客さまからの問い合わせに対応するサービス部門やシステム関連部門など、全社的に慌ただしくなっている。

 (4)10年後、あなたの会社はどうなっている?

 グループの中期経営計画で、ガスエネルギー以外の事業の売り上げを全体の5割程度まで引き上げることを目標としているため、事業領域の多様性が増しているはずだ。

 不動産や食など、エネルギー事業とのシナジーを最大化するビジネスを伸ばすことも必要だ。

 目指す姿は、エネルギーと暮らしの総合サービス企業グループになること。事業領域は大きく広がるが、エネルギー事業の基盤であるお客さまの安全・安心と安定供給の確保は引き続き大切にしなければならない。

 (5)社員の能力開発、スキルアップのために取り組んでいることは?

 2015年に人事制度を改定した。社員が自分の志向や適性に基づき、組織での役割やキャリアを自ら選択することで、各人の能力開発や人材育成につなげる「選択型育成フィールド」という仕組みを導入した。

 これは、本人が志向する人材タイプを選択したり、成果を通じて貢献したい業務分野を登録したりするもので、目指すべき人材像の実現に向け、一人一人の能力を伸長させていく上で、本人の「自己意志」の重要性を考慮した制度だ。

 これらをうまく活用することで、配置や登用、育成を効果的に進める。20代は貢献分野や地区をまたぐ異動を積極的に行い、一人一人の可能性を最大限に引き出す。30代前半に(組織人として)節目となる昇格のタイミングで、人材タイプの選択と貢献分野の登録を行う。これは係長級に昇格するまでの間は1回に限って変更できるようにしている。

 (6)同業他社と比べた場合、あなたの会社の売りは何ですか?

 社員の雰囲気や社風は、非常に明るくて、飾らない、と言われることが多い。

 (7)「働き方改革」やってますか?

 多様な人財が持てる力を最大限に生かし、いきいきと活躍できる環境づくりを進めている。そのための環境整備として生産性向上とワーク・ライフ・バランスの実現といった「働き方改革」を推進している。

 生産性向上では、2011年から「しごとRe:フォーム推進活動」に取り組んでいる。柱は「業務そのものの見直し」、「仕事の進め方の見直し」、「マネジメント・労務管理の見直し」の三つ。

 「業務そのものの見直し」は、業務の棚卸しや廃止。

 「仕事の進め方の見直し」は、重要度・緊急度に応じた業務遂行や時間意識の向上による業務効率化の推進。

 「マネジメント・労務管理の見直し」は、部下の業務内容や遂行状況をしっかり把握し、メンバー間の負荷の偏りを解消したり、資料作成が過剰にならないよう時間を意識した適切な指示をしたりするなど、上司と部下の良好なコミュニケーションを通じて業務遂行を最適化している。

 こうした取り組みを通じて、会社の業績向上と社員のワーク・ライフ・バランス実現の両立を図っており、活動を始めてからの5年間で、一人あたりの年間総労働時間を約60時間短縮することができた。

 ※西部ガスのホームページはこちら

西部ガス
 都市ガスの製造・供給を軸に、食、介護福祉、マンションなどをグループで展開。2016年に電力小売り事業に参入した。1930年設立。本社福岡市。都市ガスは福岡、熊本、長崎3県の15市16町で約110万世帯に供給している。17年3月期の連結売上高は1680億円。社員数は、17年3月末時点で1342人。12年に硬式野球部を創部した。









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