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ルール破りが横行する公営住宅 ペット飼育、ベランダ下で菜園…

2017年07月17日 03時00分 更新


  • 小倉南区内の市営団地に、許可なく作られたとみられる菜園

 「迷惑を及ぼす行為はいたしません。特に犬・猫等の動物の飼育は行いません」−。北九州市営住宅に入居する際に交わされる承諾書に、はっきり明記されているルールだが、規則を守らない住人が後を絶たない。承諾書には「違反した場合は、直ちに退去の勧告を受けても異議の申し立ては行いません」という文言もあるものの、迷惑行為で強制退去させること自体のハードルが高いため、解決は難しい。「モラルに任せるしかない」と市関係者が頭を抱える現状を探った。

 強制退去難しく

 「ベランダに置いていたゴミ箱を、首輪を付けた猫が漁っていた」。小倉南区内の市営団地に住む女性(74)は憤る。1人暮らしの女性は昨年5月、1階に入居したが「ベランダにおしっこをされたり、寝室のベッドに侵入されたりと散々な状況」という。犬を散歩させている住人も度々目撃し「ルールで決まっているのに、なぜ平然と破れるのか。正直者が不利益を被るのは許せない」。

 この団地では、1階ベランダ下の敷地に無許可で野菜や花などを植える“無断菜園”も複数ある。野菜を植えていた女性(86)は「10年ぐらい前から栽培している。注意されていないからやめない」。

 北九州市によると、市営住宅は約3万3千棟あり、入居率は89・1%。犬猫などペット関連の昨年度の苦情は440件で、畑などの無断耕作は121件あった。市は違反を確認する度、ペットの他人への譲渡や耕作地撤去を口答や文書で促してきた。「度重なる警告でも改善が見られない場合は期限を区切って明け渡しを求めるが、応じない際は民事裁判で争うほかない」(市)という。ただ、裁判を通じての退去例は市内ではこれまでないという。

 ちなみに、市内の民間集合住宅などを管理する不動産会社の男性は「通常、ペット禁止物件で違反が見つかれば、退去勧告をした上で、従わなければ強制退去も実行可能」と話す。それでも、市関係者は「民間(の物件)では、違反が確認されれば(契約期間の)更新制度があるので強気に出られる。しかし、更新の仕組みがない市営団地はそんな手も打てない」と漏らす。

 市営団地は低所得者へのセーフティーネットとしての福祉的役割も担っている。市関係者は「我慢強く入居者に指導し、より住みやすい環境づくりに励むほかない」と話した。










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