ようこそ ゲスト様

qBiz 西日本新聞経済電子版

2017九州豪雨

一覧ページへ

海に流木、漁業者受難 船破損やアサリ被害

2017年07月15日 03時00分 更新


  • 有明海の東与賀海岸に漂着した大量の流木。佐賀県などが撤去を始めた=14日午前11時すぎ、佐賀市(撮影・大坪拓也)

 甚大な被害をもたらした九州豪雨で、被災地から大量の流木や土砂が有明海や周防灘に流れ込み、漁業に影響が出ている。流木が接触して複数の漁船が破損したほか、福岡県では一部でアサリが死滅。大分県ではブランドカキの出荷に遅れが出る可能性もある。国や自治体などが撤去作業を進めているが、1カ月以上かかる所もあるとみられる。

 有明海沿岸にある東与賀海岸(佐賀市)や鹿島海岸(佐賀県鹿島市)では14日、漂着物の回収作業が始まった。潮流の関係で流木の多くが佐賀県沿岸に集中し、24キロにわたって漂着。直径60センチ、長さ17メートルの大木などを重機で取り除いた。

 佐賀県によると、2012年の九州北部豪雨では漂着物は9千立方メートルに上った。今回は現時点で約4千立方メートルだが、今後の測定で大幅に増える可能性もある。佐賀市の漁港から沖に出るには流木がたまった筑後川河口を通らなければならず、漁業者は「漁に出るのも一苦労」と嘆く。流木に接触して漁船が破損する被害も漁協に報告されている。

 福岡県柳川市では、川から流れ込んだ土砂で漁場が覆われ、アサリの一部が死滅。九州北部豪雨では壊滅的な被害が出たが、福岡有明海漁連の西田晴征会長は「この程度で収まれば、(5年前ほど)深刻な被害は出ないだろう」と話す。有明海奥部の諫早湾(長崎県)では、ナルトビエイの食害からアサリを守る網などに流木が引っかかる被害が確認された。

 ノリの養殖が盛んな有明海一帯は、9月から養殖用の支柱を打ち込む作業が始まる。ノリ養殖業の川崎賢朗さん(56)=佐賀市=は、「海底に大量の流出物が沈んでいるはず。作業に支障が出るかもしれない」と懸念する。

 福岡と大分の県境を流れる山国川から、周防灘にも倒木などが流れ込んだ。

 河口付近でブランドカキ「ひがた美人」を養殖する大分県中津市では土砂が最大で80センチ堆積し、沿岸で育てた種苗を養殖場に移すことができなくなった。除去は8月末までかかるとみられ、年末からの出荷に影響が出る可能性があるという。福岡県豊前市でも、豊築漁協所属の漁船が13日に流木とぶつかり、スクリューを破損。別の漁船にえい航されて帰港した。

 周防灘の流木は1日に約千隻が航行する関門海峡付近まで漂流している。ただ、第7管区海上保安本部(北九州)によると、航路に影響は出ていない。

 国土交通省は有明海と周防灘の漂流物の回収を進めており、14日までに流木を計798本、アシなどの植物計406立方メートルを回収、福岡県も約10トンを撤去した。15日以降も作業は続く見通しで、佐賀県の担当者は「被害が拡大しないように迅速に進めたい」と話した。










九州経済 ニュースの最新記事



そもそもqbizとは?

Recommend

ランキング

Recommend

特集 最新記事

コラム 最新記事