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2017九州豪雨

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乾燥シイタケの販売再開 東峰村の生産組合、再起へ一歩

2017年07月25日 15時00分 更新

記者:森井徹


  • 乾燥シイタケと「しぃちゃん手ぬぐい」を手にする川村さん=20日午後、福岡県東峰村

 九州豪雨の被災を乗り越え、福岡県東峰村で明治時代からシイタケ栽培の伝統を引き継ぐ農事組合法人「宝珠山きのこ生産組合」が再起への一歩を踏み出した。菌床施設が損壊して新たなシイタケを育てられない状況だが「この村で、できることからやっていく」。停電で生育しすぎたものも乾燥シイタケに仕立て、販売再開にこぎつけた。

 「この村で、できることから」

 村内各地に大きな被害をもたらした大肥川。生産組合は両岸に施設を所有し、原木栽培を源流に、約40年前からは無農薬にこだわる菌床栽培を続けてきた。

 「こんなことが起きるなんて。どうしていいか分からない」。豪雨に見舞われた翌6日、商談先から戻った理事の川村倫子さん(37)は、変わり果てた古里にがくぜんとした。

 菌の培養施設4棟は濁流に襲われ、一部が泥水に漬かった。停電が5日間続いた影響で生育施設の空調が止まり、出荷前の生シイタケが育ちすぎた。川村さんの自宅にも裏山の土砂が大量に流れ込み、家族と共につくだ煮や万能だれを作る加工場で避難生活を送る。

 土砂を撤去し、何とか菌の培養施設は再稼働した。ただ、菌床が作れない。培養中の在庫がなくなれば、経営は立ちゆかなくなる。加工品の製造に欠かせないユズなど、村内産の農産物の被害も深刻だ。

 それでも、4代目に当たる川村さんは「この村でシイタケ作りを続けてきたので、ここで絶対に再開させたい」と意気込む。薬用キノコの研究を経て約10年前に帰郷し、新商品の開発やキノコ業界の盛り上げを担ってきた自負がある。

 現在、ホームページで販売しているのは、乾燥シイタケとマスコットキャラクター「しぃちゃん」をデザインした手ぬぐいのみ。「先は長いけど、一歩ずつ進んでいくしかない」と川村さん。組合の再起が、村の復興につながると信じる。

 問い合わせは、メール(contact@kinokokumiai.or.jp)で。










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