ようこそ ゲスト様

qBiz 西日本新聞経済電子版

気になる経済ニュース

一覧ページへ

動き出した「御朱印船プロジェクト」 長崎とベトナムの経済交流促進へ

2017年08月14日 03時00分 更新

記者:重川英介


  • JR長崎駅に展示されていた御朱印船をモデルにした山車

  • 県とベトナム・クァンナム省が結んだ友好交流協定の締結書。左がベトナム語、右が日本語版

今秋、船を模した山車寄贈

 長崎とベトナムをつないだ貿易船「御朱印船」を活用した交流促進プロジェクトが動き始めた。経済界や行政、市民団体が一体となった実行委員会が長崎市内に発足、10〜11月にベトナムで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳・閣僚会議を前に、朱印船に見立てた山車を寄贈する。現地で披露して長崎の知名度を高め、市民レベルや経済面でも交流拡大を図る考えだ。

 朱印船は江戸初期を中心に日本とアジアの交易を担い、日本からは銅や刀剣を輸出し、生糸や絹製品を輸入。長崎は日本側の貿易港の一つだった。

 ベトナム王族の娘が朱印船で長崎に嫁いだことで結び付きが深まる。「アニオーさん」と親しまれた王族の娘。きらびやかな衣装で多くの宝物を携えた嫁入りの行列は市民の度肝を抜いたと伝えられる。現在の長崎市本石灰町に暮らし、死去後は市内の大音寺に葬られた。こうした歴史を語り継ごうと同町は秋の大祭「くんち」で7年に1度、朱印船の山車を引き、嫁入りの模様を再現。駐日ベトナム大使も見学に訪れる。

 交流企画は「御朱印船プロジェクト」と銘打ち、実行委員長には県商工会議所連合会の宮脇雅俊会長(十八銀行会長)が就任。県や長崎市、NPO法人の長崎ベトナム友好協会、本石灰町自治会がメンバーだ。

 かつて三菱重工業長崎造船所が市民祭で製作した山車を修理して寄贈するため、6月半ば、これまで展示していたJR長崎駅から市内の造船所に搬送。修理期間中にベトナムから船大工を招いて技術交流を図る。

 寄贈は10月の予定。APECの財務相会議があるホイアン市、首脳会議があるダナン市でそれぞれ展示する。長崎から船大工を派遣して維持管理や修理法を助言するほか、本石灰町の関係者も現地で山車を引き回し、アニオーさんの嫁入り行列を披露する計画という。

     ◇

 長崎県は6月初め、朱印船貿易を通じて交流のあったベトナムのクァンナム省(日本の県に相当)と、東京都内で友好交流協定を締結。県によると、省側は「御朱印船が届くのを楽しみにしている」と述べたという。










九州経済 ニュースの最新記事



そもそもqbizとは?

Recommend

ランキング

Recommend

特集 最新記事

コラム 最新記事