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野生カワウソを対馬で確認 38年ぶり、絶滅種か調査へ

2017年08月18日 03時00分 更新

記者:塩入雄一郎


  • 自動撮影のカメラが捉えたカワウソ(琉球大動物生態学研究室提供)=2月6日午前4時20分ごろ、長崎県・対馬

  • 絶滅したとされるニホンカワウソ=1979年ごろ、高知県須崎市の新荘川(同市在住の鍋島誠郎さん提供)

 長崎県・対馬で野生のカワウソを動画撮影したと琉球大の伊沢雅子教授(動物生態学)の研究グループが17日発表した。生息が国内で確認されたのは38年ぶり。絶滅したニホンカワウソの生き残りか、約50キロ離れた朝鮮半島から泳いで渡った可能性があるという。環境省は今月末にも現地で追加調査を実施、種の特定を進める。

 動画は2月6日午前4時20分ごろ、研究グループがツシマヤマネコの調査のために設置した自動撮影カメラが捉えた。1匹の動く様子が、5秒間映る。映像からは、体長などは不明。筑紫女学園大の佐々木浩教授(動物生態学)がカワウソと確認した。

 研究グループの報告を受け同省は、7月に現地調査。ふんのDNA型を分析したところ、二つのふんがニホンカワウソを含むユーラシアカワウソのものだった。一つは雄で、韓国やロシア・サハリン由来に近いDNA型。もう一つは雌のものである可能性がある。

 カワウソが対馬で見つかった理由について、研究グループは(1)絶滅したとされたが、対馬で生き残っていた(2)韓国から泳いで渡った(3)人によって国外から持ち込まれた−可能性を指摘。同省で記者会見した伊沢教授は「栄養状態が良いが、ニホンカワウソか別の種類かは分からなかった。今後、追加の調査で種の特定を進めてほしい」と話した。

 ニホンカワウソは、明治ごろまで日本全土に生息。対馬でも江戸時代にいた記録が残っている。毛皮目的の乱獲や、川の環境悪化などで激減。生きた姿としては、1979年の高知県須崎市で撮影されたのが最後とされ、同省は2012年、絶滅の恐れがある野生動物を示したレッドリストで「絶滅種」に指定した。

 今回の発見について、九州の野生動物に詳しい森林総合研究所九州支所の安田雅俊森林動物研究グループ長は「本土で最後に確認された後も、離島では目撃されていた。入り組んだ海岸線の多い対馬では人目に付きにくく、生き残ったとしてもおかしくはない。また、大陸から渡ってきたとしても、生息数を増やしているのであればとても興味深い」と話す。










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