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多様な視点で「打破」できる人材を 岩田屋三越(Q&Aと動画付)

2017年08月22日 03時00分 更新

記者:仲山美葵


  • 井上真紀(いのうえ・まき)人事・人財開発担当長

  • 岩田屋三越が運営する「岩田屋」(左)と「福岡三越」のロゴマーク

井上真紀(いのうえ・まき)人事・人財開発担当長

 百貨店は商品、サービス、環境を組み合わせることでさまざまな展開ができる。しかし、品ぞろえで違いを出すのが難しくなっており、接客などをさらに高めるには働く環境の改善や人材育成が欠かせない。

 将来を見据えて仕事に臨んでもらえるよう、4月に有期雇用の契約社員を無期雇用化した。総合職の新入社員研修は、人脈形成などの効果に期待し、東京で三越伊勢丹ホールディングス(HD)グループで一斉に実施している。このほか、教育に特化したHDの子会社が接客英会話や包装など多彩な研修を社内で頻繁に開いている。トレンドの情報を研究するHDの子会社もあり、専任者がそうした情報を希望者に伝える場もある。

 昨年は管理職に対し、ワークライフバランスの実現は上司の責任であると強く発信した。出退時刻の管理を徹底し、連休取得に向け期初に全員の取得計画を立てるなどの取り組みを進めている。

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これがわが社の人財活用術だ
qBizが聞きたい7つの質問

 ※回答、動画「仲間になるあなたへの伝言」出演ともに井上氏。

 (1)即内定!ぜひ会社に迎えたい人材とは?

 百貨店は、商品、サービス、環境を組み合わせることでさまざまな展開ができる。多様なことに目を向け現状を打破できる人、つまり自律した人に来てほしい。接客においても多様な視点で一人のお客様に接し、背景を想像し、商品や店舗のカテゴリーを超えて提案する力が大切だ。

 (2)採用活動で一番の悩みは?

 世代が若くなるほど百貨店への親しみが薄れており、百貨店以外のサービス業とどう違いを打ち出し魅力を発信するかが悩みだ。

 また、入社5年から10年目くらいの社員が母校での採用活動に関わってくれるのが理想だが、岩田屋三越は新卒採用を再開して4年目なので難しい。いかに大学や高校とのネットワークをつくっていくかが課題だ。インターンシップなどで学生との接点を増やし、入社希望者を増やしたい。

 (3)いま会社として一番忙しいことって何ですか?

 インターネット販売に注力し、店頭ではコト消費などの提案や仕掛けを強化している。

 岩田屋三越の通販サイトは4月、三越伊勢丹ホールディングスのサイトに統合した。岩田屋三越にはいい商品がたくさんあると思っているが、アピールが不足していた。利用者の多い三越伊勢丹のサイトから誘因する環境を整え、アピールを強化していく。

 店頭での提案については、婦人服、紳士服、リビングのトップが共同でプロモーションに取り組むなど、カテゴリーを超えた提案にも注力している。

 (4)10年後、あなたの会社はどうなっている?

 福岡市・天神の再開発構想「天神ビッグバン」が進んでいると思うが、街の品格を作るという百貨店の役割は変わらない。岩田屋三越の通販サイトでも福岡の良さを発信し、福岡の街がすてきだと実感してもらう役に立っていたい。

 お客様の品格や豊かなライフスタイルが百貨店の魅力をつくる。そうしたお客様に評価される店舗を目指していかないといかない。

 (5)社員の能力開発、スキルアップのために取り組んでいることは?

 教育に特化した三越伊勢丹ホールディングスのグループ会社が計画し、役職や目的に応じた多様な研修を実施している。トレンドの情報については、岩田屋三越の店舗政策の専任者が、バイヤーや希望者に伝える場を設けている。専任者が東京などで常日ごろ情報を収集しており、福岡の事情も考慮した上で従業員に伝えている。

 (6)同業他社と比べた場合、あなたの会社の売りは何ですか?

 人材育成に力を注いでいる点。採用においては百貨店だけでなく、ホテルや銀行の窓口、航空業界のサービス業務などが競合となっており、岩田屋三越には学べる環境があることを力説している。

 (7)「働き方改革」やってますか?

 早出と遅出の勤務があるが、早出でも遅くまで働いたり、遅出でも早く出勤したりする状況があった。昨年4月、管理職に対し、部下のワークライフバランス実現は上司の責任であることを強く発信し、勤務時間が長い場合は部下に小まめに指導するようにした。長期休暇は全員が取得できるよう、期初に全員の取得計画を立てるようにしている。

 バイヤーについては6月から固定の席を割り当てず、空いている席で仕事をする「フリーアドレス制」を導入した。ネットワーク環境などを整え、社外でも勤務できる環境もつくりたい。

 ※岩田屋三越のホームページはこちら

岩田屋三越
 福岡県内で岩田屋本店と久留米店、福岡三越、小型店16店を運営する。本社福岡市。三越伊勢丹ホールディングスの完全子会社。「岩田屋」「福岡三越」が経営統合し、2010年10月に発足した。岩田屋本店が福岡市・天神に開店してから16年10月で80周年を迎え、福岡三越は今年10月で開店20周年。17年3月期の単体売上高は1148億円。従業員数は約1400人。









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