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「さだまさしの世界」堪能 来月6日から長崎県美術館で特別展

2017年09月02日 03時00分 更新

記者:長谷川彰、傍示文昭


  • 直筆の歌詞や草稿。「関白宣言」や「秋桜」には推敲の跡が

  • コンサートを彩るメインギターの1本、テリーズ・テリーNo.32

  • デビュー30周年記念にヤマハと共同開発したカスタムモデル

  • 曲作りを支える米国マーチン社の最高峰、D−45デラックス

  • ニューアルバム「惠百福」のジャケット。さださんの中学時代からの親友であるイラストレーターおぐらひろかずさんの描き下ろし

  • さだまさし
    1952年、長崎市生まれ。3歳でバイオリンを始める。73年、フォークデュオ「グレープ」でデビュー。76年からソロ活動。以後のコンサートは通算4200回超。2001年「精霊流し」で小説家としての活動も本格化させた。

 長崎が生んだ人気アーティスト、さだまさしさん(65)の魅力を探る特別展「さだまさしの世界」が10月6日から、長崎市出島町の長崎県美術館で開かれる。シンガー・ソングライターにしてトークの達人、小説家としても知られ、公益財団法人「風に立つライオン基金」を設立して自然災害の被災地支援などにも尽力−。そんな多才ぶりを、ゆかりの品々とともに堪能できる展覧会だ。見どころを2回に分けて紹介する。

多才さ「ショー店街」で紹介
初公開の楽曲草稿なども


 現役歌手が異能を発揮して創作した絵画や書、写真などの作品展はしばしばあるが、歌手本人を丸ごとテーマにした展覧会は異例。県美術館、KTNテレビ長崎、西日本新聞社でつくる実行委員会が、さださん側の協力を得て企画した。

 来場者は館内に出現した架空の「さだショー店街」に足を踏み入れ、レコード店や書店、名画座、文化ホール、寄席、テレビ・ラジオ局、神社などを巡り、記録写真、ジオラマなどを通じてさださんの表現世界に触れていく趣向。

 グレープ時代からのアナログ盤ジャケットや、1976年に初めて出した書籍「本−人の縁とは不思議なもので」以降の出版物はもちろん、初めて公開される楽曲や随筆・小説などの草稿なども多数、出品される。

 例えば、山口百恵さんに提供した「秋桜(コスモス)」(77年)は「薄紅の秋桜が冬の日の−」と書き出されていたり、世間を騒がせた「関白宣言」(79年)はタイトルに「或(あ)る王手 亭主関白宣言趣意(草案)」とあり、サブタイトル部分には抹消線が引かれていたりする。

 また、コンサートや曲作りの現場で使われているギターも出品予定。ファンだけでなくギター愛好家も垂ぜんの「テリーズ・テリー No.32」「ヤマハLL−120MSカスタム」「マーチンD−45デラックス」などが間近で見られそうだ。

 さださんは「長崎の実行委員会の人たちが、どんな風に面白がって僕のことを展覧会に仕立て上げてくれるのか、楽しみ」と話している。

   ◇   ◇

オリジナルアルバム「惠百福」
幸福論がテーマに


 シンガー・ソングライターさだまさしさん(65)が9月6日、2年ぶりとなるオリジナルアルバム「惠百福〜たくさんのしあわせ」(ユーキャン)をリリースする。フォークデュオ「グレープ」として歌手デビューしてから44年。通算44枚目となるアルバムは、言葉にこだわってきたさださんの幸福論がテーマ。さださんらしい美しい旋律の楽曲だけでなく、ロックンロールやラップ、民謡調などさまざまな曲調の全10曲に、さまざまな形の「しあわせ」が収録されている。

 タイトル「惠百福」はさださんの造語。古来の書にある言葉「百福」は元来、「たくさんのしあわせ」との意味があり、頭に「惠(恵)」を足してその意味をさらに深くしたという。

 表題曲「たくさんのしあわせ」は、三味線の即興演奏から始まる「さだ版」しあわせ音頭。全編長崎弁で歌うラップ「GENAH!(げな)」は、さださんの爆笑トークをそのまま歌にしたような楽曲だ。「ガラパゴス携帯電話の歌」では、壊れていないものまで使い捨てるスマートフォン全盛社会を風刺しながら「しあわせまで使い捨てないで」と語りかける。

 熊野古道を舞台にした「いにしへ」では、激しくかき鳴らすアコースティックギターでいちずな生命を歌い上げ、「約束の町」や「秋蘭香」は旋律の美しさが際立っている。

 エンディングを飾る「潮騒」は、これまでに、さださんが制作してきた570曲の楽曲の中でも秀逸のバラード。「喜びは数えない 悲しみも数えない 泣けるだけ泣いたなら それで良いと思う」と繰り返すメッセージは、このアルバムの結語であると同時に、さださんの幸福感が凝縮されている。

 さださんは5月末に体調を崩したことで喉を痛め、6月上旬のコンサートツアー4公演を延期。アルバムのリリース延期も一時検討したという。トータルアルバム「たくさんのしあわせ」には、さださん自身の「歌うことができるしあわせ」も込められている。

特別展「さだまさしの世界」
 西日本新聞創刊140周年記念事業。10月6日(金)〜11月5日(日)、長崎市出島町の長崎県美術館企画展示室。一般1200円(前売り1000円)、大学生・70歳以上900円(同700円)、高校生以下は無料。10月10日(火)と同23日(月)は休館。同美術館=095(833)2110。









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