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子育て、若者支援の拠点に JR中津駅(大分)周辺 市が2施設整備へ サンリブ3階 12月オープン

2017年09月17日 03時00分 更新

記者:吉川文敬


  • 「なかつ・子どもいきいきプレイルーム」イメージ図(市提供)

  • 「南部童心児童館」(仮称)完成イメージ図(市提供)

 JR中津駅周辺が子育て・若者支援の拠点へ−。大分県中津市は本年度から、駅周辺に未就学児専用屋内広場「なかつ・子どもいきいきプレイルーム」と、放課後の中高生を主なターゲットにした「市立南部童心児童館」(仮称)の整備に着手する。乳幼児から小中高校生までの子どもやその親を切れ目なく支援する態勢を目指す。本年度策定した第5次市総合計画の一環。「出生率2・0」を目標に掲げる市は「子どもを産み育てやすい環境整備を今後も進めたい」と話す。

親子で遊べる屋内広場

 市は12月、JR中津駅前の「サンリブ中津」に、各種遊具をはじめ、子育て相談室も備えた親子で集える無料の未就学児専用屋内広場「なかつ・子どもいきいきプレイルーム」をオープンさせる。3階の一部(750平方メートル)を改装、子どもたちの遊びの場とともに、「育児の息抜きの場」の役割も担わせる。

 市が昨年6月に行った市民向けアンケートで、「雨の日に遊べる屋内施設」への要望が4割を超えた。市は、親子で遊べる屋内施設へのニーズが高いと判断。交通の利便性や中心市街地活性化の観点から、広場を「サンリブ中津」内に整備することにした。運営する「サンリブ」も社会貢献の一環として、市に無償でスペースを貸与することにしたという。初年度は遊具購入費などで約5200万円、その後は光熱費や人件費など年間約1800万円の維持費を見込む。

 遊具の種類や配置などは、東九州短大(中津市)の尾家京子教授や西南学院大(福岡市)の門田理世教授の監修も受けながら、子どもたちが見て、触れて、体験できるものにする。運動能力などを考慮し、2歳児以下と3歳児以上に広場を区分けし、接触などによる事故防止も図る。

 また、駅ホームと30メートルほどしか離れていない立地から、窓ガラス越しにJR九州のさまざまな列車を見ることができるのも特長。市は「来年2月までは、豪華寝台列車・ななつ星in九州も間近に見られる」と話す。

 一方、子育てに日々奮闘する親たちにとっての憩いの場にもしたい考え。母親らが気軽に集え、子育てに関する悩みなども相談できるようにする。数人の職員を常駐させ、相談用の個室も準備する。

 市は「見守りがいる中で子どもを遊ばせることができるので、1人になることもできるし、相談したいことがあればすぐにできるというママやパパに優しい場所を提供したい」と話す。

   ◇   ◇

中高生の「居場所」提供

 駅北口から県道沿いを西に徒歩8分にある旧童心会館跡地(同市殿町)に、市は2019年4月、新たな青少年の居場所「市立南部童心児童館」(仮称)を整備する。公的支援の網から抜け落ちがちな中高生の利用を想定。貧困などさまざまな家庭の理由により路上などで時間をつぶしている生徒たちに居場所を提供することで、若者を非行や犯罪被害から守る。

 旧童心会館は、中津出身で西日本鉄道初代社長など歴任した故村上巧児氏が私財を投じ、1964年に開館。2万冊以上の書物を所蔵するなど私設児童館として地域に愛されたが、経営難となり、2015年に市に譲渡されていた。市は老朽化が激しいことから、新築を決定。鉄骨2階建て(延べ床面積約570平方メートル)とし、総事業費は約2億1千万円を見込む。

 新児童館には、中高生に人気が高いダンスを無料で練習ができる大型の姿見を備えた「多目的スペース」を新設。利用がない場合は勉強場所としても使用できるようにもする。またドラムセットや本格的な音響設備を持つ音楽室も整備。低額で使えるようにする。職員も4人程度を常駐させ、相談対応などに当たらせる。

 児童館の全国組織「児童健全育成推進財団」によると、ダンスやバンド練習ができる設備がある児童館は東京など大都市では整備が進む一方、地方都市では珍しいという。同財団は「夜間、路上で過ごさなければならない若者を非行や犯罪被害から救う施設として、児童館を見直す視点を自治体にはもっと持ってほしい」と話す。

 同館の開館時間は午前9時半から午後8時まで、図書館などの休館日と重ならないよう休館日は週1回程度を予定する。市は「大人が相談事にも応じる、若者が来やすい児童館を目指したい」と話している。










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