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おしゃれ女子のビームハイボール

2017年09月17日 03時00分 更新

記者:木村貴之


  • CMを参考に自宅で作ったビームハイボール。氷をたっぷり入れて炭酸で割り、好みでレモン果汁を垂らしたら出来上がり。武骨なバーボンウイスキーが爽快感あふれるカクテルに変わる

  • エリック・クラプトンの名盤「No Reason To Cry」のジャケット(部分)。クラプトンの前にジムビームの大瓶と、ストレートで飲みかけたグラスが映っている

 私は洋酒党。とりわけウイスキーを長年愛飲しているが、最近、ある銘柄のイメージががらりと変わった。米国産バーボンウイスキーの「ジムビーム」。2年ほど前からテレビCMに、モデルとしても活躍する人気タレントのローラが登場し、ソーダで割る「ハイボール」での飲み方をスタイリッシュにアピール。ストレートやオンザロックで飲む「武骨な男酒」が「おしゃれ女子のカクテル」に変わった気がして、少し戸惑った。

 武骨なイメージは1枚のレコードジャケットから生まれた。ブルースロック黄金期を築いたカリスマギタリスト、エリック・クラプトンが1976年に発表した「No Reason To Cry(ノー・リーズン・トゥ・クライ)」。ボブ・ディランやザ・バンドのメンバーらもゲスト参加し、ストレートでブルージーに仕上がった名アルバムだ。

 ジャケットには、クラプトンがスタジオ控室でジムビームのストレートを楽しみ、リラックスした場面を切り取った写真。クラプトンを聴いて洋楽に目覚めた学生時代、アルバムを中古で手に入れ、その写真に触発されてしまった。以来、「ジムビームはこう飲むもの」と彼になりきった気分になり、そのまま30年以上の時が流れたわけだ。

 そんな勘違いおじさんがローラのCMを見てのけぞったのは言うまでもない。ネットで検索すると「ジムビームといえばクラプトンの―」と語るブログがずらり。同様にショックを受けた同世代は少なくないはずだ。とはいえ幻滅感や絶望感はない。あれこれ調べてみると、発見の連続があるからだ。

 まずはジムビームのヒストリー。1795年の創業以来、創業家ビーム一族により200年以上も同じ製法で生産されており、米国最古のバーボンウイスキーの一つに挙がる。120カ国以上で飲まれ、販売数量世界一を誇るバーボン。そこまでポピュラーなら、いろんな人たちがいろんなスタイルで飲んでも不思議ではない。


豚肉料理と併せて注文したジムビームのハイボール(手前右)。脂っこい料理にも合い、食事を盛り上げる=9月中旬、福岡市・天神のソラリアプラザ地下2階「ザ・シティベーカリー天神」
木村貴之(きむら・たかゆき)<br />
1994年に西日本新聞社に入社。筑豊総局、経済部、玉名支局、地域報道センター、八代支局、こどもふれあい本部などを回り、2016年9月、荒尾支局から本社デジタル編集チームに。好きな音楽はレッド・ツェッペリン「貴方を愛し続けて」、エゴ・ラッピン「色彩のブルース」、里見洋と一番星「新盛り場ブルース」など。









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