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10年間の育成計画実践 九電工(Q&Aと動画付)

2017年10月03日 03時00分 更新

記者:石田剛


  • 安川仁(やすかわ・ひとし)人事労務部長

  • 九電工ロゴ

安川仁(やすかわ・ひとし)人事労務部長

 東京五輪・パラリンピックに向けて建設需要が底堅く推移する中、新国立競技場の電気設備工事など首都圏でも堅調に受注している。一方で、熊本地震や九州豪雨の復旧工事など自然災害への対応も増加。社会インフラを支える使命感と誇りを持って仕事に臨む「人財」を求めている。

 従業員の育成は成長戦略だ。「人財育成憲章」を策定して基本方針を明文化し、その上で部門ごとに入社から10年間の育成計画を作って実践している。自主参加型の研修も充実させた。コミュニケーション能力やパソコンのほか、座禅や茶道などの講座もある。

 働き方の見直しも始めた。今年4月に社長直轄の「働き方改革推進委員会」を設立。長時間労働を減らすポイントをまとめた冊子を作製し、従業員に配布した。

 インドネシアでの駐在員事務所開設など、新しい挑戦にも取り組んでいる。付加価値のある、進化した総合設備業を目指したい。

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これがわが社の人財活用術だ
qBizが聞きたい7つの質問

 ※回答は安川氏、動画「仲間になるあなたへの伝言」出演は人事労務部の白井博隆さんと木下奈々美さん

 (1)即内定! ぜひ会社に迎えたい人材とは?

 九電工はお客様に快適な環境づくりの技術を提供する会社。仕事に誇りと使命感を持てる、プロフェッショナル志向の「人財」を採用していきたい。73年の歴史がある会社だが、社会環境はどんどん変わっており、従来の慣習や風土に変革をもたらすような人がほしい。

 (2)採用活動で一番の悩みは?

 人財の確保は企業の生命線。将来を見据えて近年、採用枠を増やしてきた。しかし、建設業自体にきついイメージがあり、志望者がなかなか増えない。

 入社後に仕事に違和感を感じたり壁に当たったりする「ミスマッチ」の解消も課題。志望者にはなるべく早い段階からきめ細かい面談を重ねている。面談の中では就職に関する相談を受けることもあって、選考試験というよりは相談会のようになってしまうこともあるが…。インターンシップも枠を広げており、昨年度は約100人を受け入れた。

 (3)いま会社として一番忙しいことって何ですか?

 2020年東京五輪・パラリンピックを控え、都市の再開発や民間の設備投資も進んで建設需要は底堅く推移している。九州だけでなく首都圏でも受注が堅調だ。予想よりも市況が好転していることから、2015〜19年度の中期経営計画の目標も上方修正した。

 最も受注が好調なのはコア事業である電気、空調、給排水などの設備工事。熊本地震や九州豪雨など自然災害の復旧工事も増えている。

 (4)10年後、あなたの会社はどうなっている?

 2010年に、20年後の会社のありたい姿をレポートにまとめた。グループ会社を含めて全社員から声を集めて生まれたキャッチコピーが「Make Next」。中期経営計画でも「さらなる飛躍への挑戦」を掲げている。お客様から求められる価値以上のものを提供できる会社になっているだろう、と思い描いている。

 インドネシアで電力の安定制御システムの実証実験への参加など新しい挑戦にも取り組んでいる。売上高も15年3月期連結決算で初めて3000億円台を突破した。成長のステージを上っている実感はある。

 (5)社員の能力開発、スキルアップのために取り組んでいることは?

 教育の3本柱に、(1)次世代リーダーの育成(2)自主自立の人格形成(3)若年の技術者、技能者の育成――を掲げている。各部門ごとに10年間の社員の育成計画を策定し、階層ごとの研修をしている。自主参加型の研修も充実化。コミュニケーション、パソコンなどの他、座禅や生け花、茶道の講座もある。女性に特化した研修もある。

 (6)同業他社と比べた場合、あなたの会社の売りは何ですか?

 電気工事の完工高は全国3位、空調・衛生設備工事は全国5位。両部門で上位に入っている企業は全国でも珍しく、この総合力が強みだ。例えば住宅の電気設備工事を請け負う際、効率のよい空調管の配置をするなど、ベストな提案ができる。工期の厳しい工事や災害復旧にも対応しやすい。

 (7)働き方改革、やってますか?

 4月に社長直轄で「働き方改革推進委員会」という組織を立ち上げて、働き方の見直しに着手している。(1)長時間労働を解消して健康経営を実現(2)働きがいのある職場の構築(3)業務を効率化して生産性を向上(4)コンプライアンス遵守の徹底――の四つのテーマで対策を練っている。7、8月には本社の役員と労働組合の役員が全事業所を巡回して、啓発に取り組んだ。各職場で、有給休暇の取得や定時退社など目標を掲示して達成状況が分かるような「見える化」も進めている。

 ※九電工のホームページはこちら

九電工
 配電線工事や電気・空調衛生設備工事を主体に、太陽光、風力、バイオマスなど再生可能エネルギーによる発電事業も手掛ける。九州をはじめ、関東や関西、東南アジアなどで事業展開。1944年設立。本社は福岡市。2017年3月期の連結売上高は3417億円。社員数は17年8月末時点で6420人。陸上競技部は伝統があり、選手は2020年東京五輪出場を目指している。









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