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20年度延伸開業延期へ 地下鉄七隈線 陥没事故影響 掘削再開年明け以降

2017年11月07日 03時00分 更新

記者:前田倫之


  • 発生直後のJR博多駅前道路陥没現場=2016年11月8日、福岡市博多区

 福岡市のJR博多駅前で昨年11月に起きた道路陥没事故の影響で、市営地下鉄七隈線の延伸区間(天神南−博多、1・4キロ)の開業時期は、予定していた2020年度よりも遅れる見通しとなった。事故で中断している現場付近のトンネル掘削工事の再開が年明け以降となり、慎重な作業が求められるためだ。七隈線の累積赤字を解消する時期もずれ込むとみられる。 

 市交通局によると、陥没事故があった工区は、開業予定時期に対して余裕のある工期が設定されていた。事故から1年間トンネル掘削を中断し、工期にゆとりがなくなった。

 再掘削の工法は、市が7日に開く「建設技術専門委員会」で決定する。トンネル上部のもろい岩盤を薬液などを使って強化し、事故前と同じ「ナトム工法」で地中を掘り進む案が有力視されている。市は工法を決めた後、具体的な開業時期を見極める。

 ただ、再掘削に至るまでには数カ月かかりそうだ。地盤の強化は陥没現場一帯に及び、トンネル内にたまった地下水や土砂を抜く作業も控える。再び陥没しないように、水抜きは地下水位や路面の状態を確認しながら進める必要があり、市交通局は「一歩進めば一度立ち止まって協議する。安全最優先で進める」と話す。

 七隈線は05年に、天神南−橋本(12キロ)が開業。乗客数は開業前の予測を下回り、累積赤字は16年度で606億円に膨らんだ。市交通局は博多駅乗り入れによって黒字に転換できると見込み、累積赤字を42年度に解消する計画を立てたが、見直す可能性がある。

 沿線の人たちは開業時期を注視する。分譲中のマンションは「20年度博多駅延伸」をPRしており、不動産業者は「博多駅延伸はお客さんの反応が良い。20年度と説明しているので、大きく遅れなければいいが」と心配する。金山駅と七隈駅の間にある花みずき通り商店会は、博多駅乗り入れ時に記念イベントを開催する予定。集客効果に期待する田崎浩史会長(41)は「一刻も早く延伸してほしい」と望む。

博多駅前の道路陥没事故 2016年11月8日早朝、福岡市博多区のJR博多駅前の道路が幅27メートル、長さ30メートル、深さ15メートルにわたって陥没した。現場地下では、福岡市営地下鉄七隈線の延伸工事が進んでいた。市は穴を埋め戻し、1週間後に道路の通行が再開された。国土交通省の第三者委員会は17年3月、事故原因について、トンネル上部の岩盤層が想定以上に薄くてもろく、工事の地下水対策などが不十分だったためと結論付けた。









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