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米軍が福岡空港を重視 着陸回数 民間空港最多の66回

2017年11月20日 03時09分 更新

記者:坂本信博


有事には「基地機能拡大」

 滑走路1本の空港では航空機の発着回数が全国1位で、2016年に発着回数が制限される「混雑空港」に指定された福岡空港への米軍機の着陸回数が、16年は国内の民間空港で最多(66回)だったことが、西日本新聞の取材で分かった。15年よりも7回増えており、緊迫する北朝鮮情勢が影響した可能性がある。九州7県の空港への着陸は計183回で国内全体(324回)の約6割を占めた。

 福岡空港敷地内には日本の民間空港で唯一、米軍専用区域(板付基地)があり、福岡市などが返還を求めているが、在日米軍は本紙の取材に「返還予定はない」と明言。米国防総省幹部も、朝鮮半島に近い福岡空港は戦略上重要として「平時は商業空港として活用すべきだが、有事には板付基地の(軍事)機能を拡大したい」との考えを示した。

 国土交通省などによると、16年の民間空港への米軍機着陸回数は(1)福岡66回(2)熊本45回(3)名古屋39回(4)奄美36回(5)長崎28回−など。福岡空港の着陸回数は増加傾向にある。米軍機の着陸実績がなかった佐賀空港にも初めて1回着陸した。

 米軍機の民間空港利用は日米地位協定で保障されており、出発30分前までに空港側に着陸を通告すればいいとされる。航空自衛隊は「米軍単独の場合は原則として防衛省・自衛隊に事前の通知はない。目的や機種、ルートなど運用実態は把握していない」と説明。在日米軍は九州への着陸が多い理由を明らかにしていないが、朝鮮半島が緊迫化する中、北東アジアの米軍再編の流れで、沖縄やグアムから九州経由で朝鮮半島に向かうルートの存在を指摘する専門家もいる。

 福岡空港は敷地内の西側約2万3千平方メートルが米軍専用区域で倉庫がある。さらに滑走路と誘導路、一部駐機場の計48万6千平方メートルは日米共同使用区域に指定されており、空港の14%が「米軍基地」となっている。

 福岡空港について国交省は16年3月、「混雑空港」に指定。福岡市などの「板付基地返還促進協議会」は基地の全面返還を求めている。滑走路増設(25年3月供用開始予定)に伴い、板付基地の移設が計画されているが、在日米軍は本紙に「土地の返還はしない」と説明。防衛省も「米軍の輸送拠点で現時点での返還は困難。現在の米軍専用区域と同面積の土地を、空港敷地内で米軍に提供し、倉庫などを移設することが決まっている」としている。

 













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