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奪われた3.8億円どこに 天神強盗の主導者?逮捕 情報入手先も解明急ぐ

2017年11月22日 03時00分 更新

記者:岩谷瞬、竹中謙輔


 福岡市・天神で金塊買い付け資金約3億8400万円が強奪された事件で、福岡県警は21日、強盗致傷容疑で東京都足立区の職業不詳、小野田友一容疑者(41)=大麻取締法違反などの罪で服役中=を新たに逮捕した。これまでの捜査でグループの役割分担が明らかになる一方、奪われた巨額の現金の行方はつかめていない。県警は小野田容疑者が金塊の取引情報を入手し、知人の東房義昭容疑者(44)に強奪計画を持ち掛けたとみて、情報の入手ルートを追うとともに、現金を受け取った人物がいないか捜査を進めている。

 捜査関係者などによると、グループは小野田、東房両容疑者を中心に関東を拠点とする6人と、大阪を拠点にする平井啓太容疑者(25)ら3人。関東グループの杉本和哉容疑者(29)が知人の平井容疑者を誘い、平井容疑者と中学で同級生だった徳永賢司(25)、裏垣一歩(25)の両容疑者が加わったという。

 強奪現場にいた実行役は4人。4月20日の白昼、貴金属店勤務の男性が近くの銀行で現金を引き出した直後、中沢智也(32)と平田保(36)両容疑者が催涙スプレーで襲撃。福岡に土地勘のある平井容疑者が逃走用のワゴン車を運転し、車内に杉本容疑者もいた。

 徳永、裏垣両容疑者は現場で被害男性の動きなどを見張っていた。別の場所で待機していた東房容疑者と元暴力団組員の石原秀夫容疑者(52)はレンタカーに乗り、同市博多区の駐車場でワゴン車と合流。現金入りのスーツケースを受け取って市内の知人宅で複数のバッグに移し替えた後、レンタカーは返却し、関東方面に向かったという。

 事件当日は保釈中だった小野田容疑者も福岡市内にいたことが防犯カメラ映像などで確認されている。

   ■    ■

 「強盗するとは知らなかった」「奪うのは数千万円程度と聞いていた」−。一部の容疑者の供述からは、計画の全容を知らされていなかったことが浮かんだ。事件後、解体業者に持ち込まれたワゴン車には襲撃に使った催涙スプレーや現場の駐車券など多数の証拠品が残されており、捜査関係者は「急ごしらえのグループによるずさんな犯行」とみている。

 ただ、奪われた現金が誰の手に渡ったのかは、謎のままだ。県警は事件後、一部の容疑者の関係先から数千万円を押収したが、残りは見つからず、容疑者らの口座にも多額の入金は確認されていない。

 強奪額に比して報酬もわずかだ。大阪グループの3人は「(1人あたり)30万円程度だった」。杉本容疑者は「下見の経費として10万円を受け取ったが報酬はもらっていない」と供述。石原容疑者も報酬の受け取りを否定している。

 小野田容疑者が取引情報を入手した経緯についての捜査もこれから。現金の大半が小野田容疑者を経由して情報提供者のグループに流れた可能性もあり、捜査幹部は「事件の全容を解明し、続発する闇の金塊ビジネスの実態を明らかにしたい」としている。

   ×    ×

 福岡地検は21日、強盗致傷罪で東房容疑者ら7人を起訴。証拠隠滅容疑で逮捕されていた福岡市内の2人は処分保留で釈放した。

天神3・8億円強盗事件 4月20日昼、福岡市中央区天神1丁目の駐車場で発生。金塊取引のため、みずほ銀行福岡支店で現金約3億8400万円を引き出した東京都の貴金属店勤務の男性会社員(29)が近くの駐車場に戻ったところ、男2人組に催涙スプレーをかけられ、現金入りのスーツケースを奪われた。男らは白いワゴン車で逃走した。









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