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熊本地震で地殻軟化 九大 地震波の速度変化確認

2017年11月26日 03時09分 更新

記者:鶴加寿子


  • 熊本地震後に地震波速度が遅くなった阿蘇山(中央)や布田川・日奈久断層帯の周辺。黄緑から赤に変わるほど速度が低下したことを示す(九州大の辻健教授提供)

 九州大大学院カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所の辻健教授(物理探査)らの研究チームが、熊本地震による地殻内部の変動の測定に成功した。断層付近で地殻が軟らかくなったことが確認され、地震後に噴火した熊本県の阿蘇山付近ではマグマだまりの圧力が高まっていた。25日付の米科学誌「サイエンス アドバンシズ」に掲載された。地震による地表の変化は衛星で調べることができたが、深部を精密に測定できたのは世界初という。

 研究チームは、熊本県内外に設置されている36カ所の地震計の記録を基に、地表から深さ約10キロ間で地震波が伝わる速さを計算。2015年12月から16年11月末までを日ごとに分析し、熊本地震が発生した同4月16日ごろから、布田川(ふたがわ)・日奈久断層帯を中心に、九州を横断する範囲で急激に速度が落ちたことを確認した。

 断層や周辺の地殻に亀裂ができたり、水圧が上昇したりして、ダメージを受けた地殻が軟らかくなったことが原因という。

 布田川断層と日奈久断層の間は地震前の半年間の平均値と比べて0・4%程度低下、阿蘇山火口の北西は0・8%低下した。阿蘇山はマグマだまりの圧力が高まったためで、噴火活動で圧力が減ると、地震波の速度は急上昇した。断層周辺の速度も乱高下しつつ、全体的には地震2カ月後ごろから回復傾向がみられた。

 ダメージを受けた地殻の範囲が分かることから、余震発生地の予測が可能になるという。辻教授は「より精度が上がり、地震発生前の速度変化をつかめるようになれば、地震や火山活動の予測にも活用が期待できる」としている。

=2017/11/26付 西日本新聞朝刊=










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