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古民家×学生寮 「ありふれたもの同士」が生む可能性

2017年12月03日 03時00分 更新

記者:福間慎一


  • 古民家を学生寮としてオープンさせた大堂良太さん

 明るい茶色の塀に囲まれた民家を目指した。福岡県糸島市にあるこの家は、周囲の民家と田んぼ、そして裏山といった風景に完全に溶け込み、カーナビに住所を入力しても、うっかり通り過ぎてしまうほどだ。

 明治時代始めの1871年に建てられたこの古民家は今、九州大の学生向けの寮になっている。たたきの土間に階段たんす、かまどの跡もある昔ながらの住居。ここが学生寮だと言われても、多くの人はピンとこないだろう。

 でもこの空間は、想像以上に可能性にあふれている。

 床面積約500平方メートルの木造家屋には、ラウンジやリビングを含めて11部屋ある。定員8人の募集を始めたのは8月。すでに7人が暮らし、最後の入寮者も決まりつつある。ノルウェーからの学生もいる。

 「熱風寮・糸」と名付けられたこの空間を運営するのは「合同会社よかごつ」 (通称・九州熱風法人よかごつ、糸島市)。今年4月に設立されたばかりだ。代表を務める大堂良太さん(35)と初めて出会ったのはその1カ月前の3月、東京で開かれたコワーキングスペースの内覧会でのことだった。

 九州大大学院を卒業後、大手商社の丸紅に入社し、約10年間勤めた後、教育に携わるNPO法人に移った大堂さん。「実はもうすぐ福岡に戻って、古民家で学生寮をやるんです」という言葉に、正直に言うと最初は「??」だった。ビジネスになるのだろうか、と。


入り口には土間があり、奥の空間は図書室に生まれ変わる予定だ
福間慎一(ふくま・しんいち)<br />
福岡市生まれ。2001年に西日本新聞社に入社、文化部、長崎総局、本社報道センターなどで記者。紙面編集にも約4年間従事。16年9月からヤフーに出向、17年9月からqBiz編集長。特技は居酒屋のメニューを指1本でくるくる回すこと。









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