ようこそ ゲスト様

qBiz 西日本新聞経済電子版

デスクコラム

一覧ページへ

古民家×学生寮 「ありふれたもの同士」が生む可能性

2017年12月03日 03時00分 更新

記者:福間慎一


  • 福間慎一(ふくま・しんいち)
    福岡市生まれ。2001年に西日本新聞社に入社、文化部、長崎総局、本社報道センターなどで記者。紙面編集にも約4年間従事。16年9月からヤフーに出向、17年9月からqBiz編集長。特技は居酒屋のメニューを指1本でくるくる回すこと。


 「糸」の地域活動はすでに始まっている。学生たちによる地元の子どもたち向けの学習教室を開催。行事への参加のほか、イベントなどで寮を住民に開放することも検討している。

 大堂さんは「九大生の『バイトない問題』も解決できれば」とも話す。学生の中には、糸島地区にアルバイト先が少なく、少し離れた福岡市西区の姪浜などに住むケースもあるという。一方で、糸島地区の保護者には、遠方の学習塾に子どもを通わせることへの不安がある。その声に、寮生たちが応えられるかもしれない――というわけだ。

 大堂さんはさらに、企業が学生の寮費を支援するなどの奨学金モデルも考えている。企業にとっては学生支援というCSR(企業の社会的責任)になるだけでなく、人材不足の中で学生とつながりをつくるきっかけにもなるという視点だ。

 古民家と学生寮、両方ともありふれた存在だ。それを組み合わせることで、これだけの新しい価値が芽を出している。イノベーションって、こういうことなのだろう。ただそのヒントに気付くのは、簡単ではない。

 寮ではまだまだ、土間の奥にある倉庫を図書館にしたり、ビワの木を植えたりと環境づくりが続く。これからも、ときどき訪れるつもりだ。

古民家を学生寮としてオープンさせた大堂良太さん
入り口には土間があり、奥の空間は図書室に生まれ変わる予定だ









コラム qBizコラムの最新記事



そもそもqbizとは?

Recommend

ランキング

Recommend

特集 最新記事

コラム 最新記事