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海外子会社で能力向上 平田機工(Q&Aと動画付)

2017年12月05日 03時00分 更新

記者:田中良治


  • 伊藤嘉章(いとう・よしふみ)人事課長

  • 平田機工の会社ロゴマーク

伊藤嘉章(いとう・よしふみ)人事課長

 取引先の多くが海外企業で、さまざまな分野の工場に生産設備を提供している。それぞれの文化や習慣、ルールに最適なシステムを構築する必要がある。自分の頭で考え、柔軟な対応力があり、新しいことに果敢にチャレンジする人材を求めている。

 人事政策の基本方針は、経営理念でもある「人を活(い)かす」。職位や役割に応じて実施する階層別教育や専門・テーマ別教育で社員の能力開発に努めている。2016年度から「海外出向プログラム」も導入。海外子会社で3年間働き、語学力を含むコミュニケーション能力のほか経営に関わる能力を高めてもらう狙いだ。

 ワークライフバランスの向上では、毎週水曜日と給与・賞与支給日に時間外労働を禁止。有給休暇は、時間単位や3連休以上連続の取得も推進している。社員からは「予定が立てやすい」と評価され、生産性向上にもつながっている。今後も環境整備に努めたい。

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これがわが社の人財活用術だ
qBizが聞きたい7つの質問

 ※回答は伊藤氏。動画「私がこの会社を選んだ理由」出演は若手社員

 (1)即内定!ぜひ会社に迎えたい人材とは?

 取引先の多くは海外企業で、さまざまな産業分野の工場に生産設備を提供している。画一的な生産とは違い、それぞれの文化や習慣、ルールに最も適した生産システムをオーダーメードで構築する必要があり、自分の頭で考え、枠にとらわれない柔軟な対応力を持ち、新しい事に果敢にチャレンジできる人を求めている。

 チームで仕事を進めるので協調性も重要で、グローバルに対応できるオープンマインドな人材も必要だ。

 (2)採用活動で一番の悩みは?

 一般消費者向けの製品を手掛けているわけではないので、学生に会社のイメージをつかんでもらうのが難しいと感じている。このため、事業所がある熊本県と滋賀県、栃木県でテレビCMを流すなど、知名度アップに取り組んでいる。

 また、入社後のミスマッチを無くすため、インターンシップの受け入れ機会を増やすなどして、会社や業界への理解を深めてもらっている。

 (3)いま会社として一番忙しいことって何ですか?

 自動車関連では低燃費エンジンや電気自動車(EV)、半導体関連ではスマートフォンなどに使用される有機ELディスプレイの製造装置の受注が堅調で、過去最高の売上高を記録した。

 (4)10年後、あなたの会社はどうなっている?

 生産設備を提供する会社としては、システムの企画・立案からプログラムの開発、ハードウエアやソフトウエアの導入、さらに稼働後の保守・管理までを担う、日本ではトップクラスの「システムインテグレーター」だと自負している。

 3年前、社長の平田雄一郎が政府の「ロボット革命実現会議」で、ロボット導入の課題について発言する機会をいただいたが、今後は「日本のトップ」から「世界トップのシステムインテグレーター」を目指したい。

 (5)社員の能力開発、スキルアップのために取り組んでいることは?

 人事政策の基本方針は経営理念に掲げている「人を活かす」ことで、社員の育成と適材適所の配置に努めている。

 社員育成については、日々の業務を通したOJT(職場内訓練)に加え、職位や役割に応じて実施する「階層別教育」や、職種ごとの能力開発テーマに基づいた「専門・テーマ別教育」など、計画的に取り組んでいる。

 2016年度からは社内公募による「海外出向プログラム」を導入。現在、海外子会社が9カ国・地域に10社あるが、それぞれの会社が要望する人材情報を全社員に提供し、手を挙げた社員の中から選抜する。語学力と異文化理解を含めたコミュニケーション能力、経営に関わる能力、専門能力などを高めてもらうことが狙いで、現在、選抜された11人が米国やドイツ、タイなど8カ国の9拠点で業務にあたっている。

 (6)同業他社と比べた場合、あなたの会社の売りは何ですか?

 1951年の創立以来、世界中の、さまざまな産業分野の生産設備を作り続けることで培ってきたノウハウにより、お客さまの要望に応じた高品質で使いやすい設備を提案できる。また、システムの企画・立案から設備の組み立て、据え付け、アフターサービスまで全ての生産プロセスを自社でできるのも特徴だ。

 (7)「働き方改革」やっていますか?

 ワークライフバランスの向上に力を入れてきた。

 まず、社員の時間外労働を減らすため、毎週水曜日と給与・賞与支給日は時間外禁止、日曜就業も禁止している。対象日の時間外労働や就業には申請が必要だが、本部長決裁が下りなければ実施できない。

 次に、有給休暇の取得率を引き上げるため、「グッドライフ休暇」として、1年間の中で任意の5日間の休暇を設定し、土曜・日祭日などと組み合わせて積極的に連続休暇をとるよう促している。社員からも「予定が立てやすくなった」と評価されており、限られた時間で効率的に仕事を進めることで生産性向上にもつながっている。

 こうした取り組みを通して、2016年度は受注・売上が大幅に伸びているにもかかわらず、全社で時間外労働の平均時間を削減できた。

 ほかにも育児時短勤務の期限を「3歳未満」から「小学校3年生終了時」まで大幅に拡大し、法律で決められた産前休暇の前に最大4週間の「産前特別休暇」も新設。これからも社員が働きやすい環境の整備に努めたい。

 ※平田機工のホームページはこちら

平田機工
 1951年設立。2016年6月、業務効率化に加え、熊本地震からの復興を後押しする狙いもあり本社を東京から創業地の熊本市に戻した。主に自動車や半導体製造装置、家庭用電化製品の生産システムを手掛ける。取引先は米国の大手自動車メーカーや英国のダイソン、韓国サムスンなど外国企業が多い。海外9カ国・地域に子会社がある。17年3月期の連結売上高は805億円。従業員数は2111人。









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