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デジタルが再発見する「地元」の魅力 「そのままを、アートに」チームラボ

2017年12月08日 03時00分 更新

記者:福間慎一


  • 広場の木々を幻想的に照らし出す光

  • 天守台から見渡すと、さらに幻想的な光景が広がっている


 チームラボにとって「東京」といわゆる「地方」の違いはあるのだろうか。

 あまり考えたことがないが、結果的に地方の仕事がとても多くなる。もしかしたら、地方にこそ、表現の幅がより多くあるのかもしれない。

 海外や地方でイベントを行うときは、まずその地の歴史をしっかり知ることが大事なのは言うまでもない。福岡城なら石垣。御船山なら自然と境界がない公園だ、ということだった。展示ではさらに、意図しなくても新しい発見をもたらすことがあるという。

 例えば、神奈川県藤沢市の新江ノ島水族館。高度な技術で作られたメーン水槽の主役は、自然そのものの動きをするイワシの群れ。だが、展示では脇役のエイにデジタルアートが投影され、主役のように注目された。「エイってどっちが表なの?」「どんな種類がいるの」と関心を喚起したそうだ。

 デジタルが、モノそのものの力を引き出した例といえそうだ。

 福岡城では、石垣に映像を当てたらすごいだろうな、と思った。街に気付きが生まれることで、街への愛着が生まれることもあるかもしれない。行政区としての福岡市、ではなく「福岡」ってなんだろう、と感じてもらえるきっかけになるといい。

 「デジタイズドネイチャー」にはこれから、どんな可能性があるのだろうか。地域を元気づける仕掛けにはなれるか。

 武雄の御船山では、武雄だけでなく嬉野など周辺の宿泊施設でも宿泊客数が伸びたようだ。「経済効果」というのはあまり考えていないが、地域の魅力を再発見する取り組みを通して、遠方からも関心が寄せられたと言えるかもしれない。

 第一歩は、自分たちの持っている遺産は何なのか、きちんと考えることだろう。地域の「そもそもの強み」を考えることが必要だ。

 現在では、例えば旅行では「パリに行こう」とか「フランスに行こう」と大きく地域を捉える感覚ではなくなりつつある。高度に情報化が進んだ今、旅先の魅力はもっと局地的な「スポット」で捉えられる。世界中にダイレクトに情報が届き、競われる中だからこそ、足元に何がある、何が残っているのかを見極める作業はどんどん大事になっている。

 「福岡城チームラボ 城跡の光の祭」(西日本新聞社など主催)は、福岡市中央区の舞鶴公園で来年1月28日まで開催中(午後6〜10時)。荒天時以外は無休。入場料は大人1000円、中高生600円、4歳〜小学生300円、3歳以下無料。事務局=092(711)5513。
公式HP=https://www.teamlab.art/jp/e/fukuoka-castle/
「デジタルが、自分の地域を好きになるきっかけになれば」と話すチームラボの松本明耐さん
大天守台跡の石垣に映し出された動物たちのデジタルアート









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