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七隈線延伸、最大2年遅れ 陥没影響、開業22年度 福岡市見通し

2017年12月08日 14時10分 更新

記者:前田倫之


  • 七隈線が延伸するJR博多駅(手前)周辺。キャナルシティ博多(中央)付近を通り、天神南駅とつながる予定だ(2015年3月撮影、本社ヘリから)

追加工事費49億円

 福岡市は、昨年11月に発生したJR博多駅前の道路陥没事故で遅れている市営地下鉄七隈線延伸区間(天神南−博多、約1・4キロ)の開業時期について、当初目標の2020年度中から22年度中へと見直す方針を固めた。陥没を受けてトンネル掘削工事が今も中断、トンネル内にたまった地下水を抜く作業や地盤改良が必要になったことを受け、工期を1年半ほど遅らせる。開業は最大で2年程度遅れる可能性がある。市は「安全着実な工事を最優先し、開業時期を判断した」としている。

 同時に、七隈線延伸の総事業費も算定し直した。当初予定では450億円だったが、陥没の影響による追加工事費約49億円▽全国的な人件費・資材費などの高騰分約64億円▽19年10月の消費増税分13億円▽エレベーター追加など利用客の利便性向上の施設整備費約11億円−が新たに上乗せされ、590億円程度になる見通し。

 市は当初、延伸区間を21年2月ごろに開業する工程表を描いていたが、三つに分けた工区のうち最も博多駅寄りの工区(距離約280メートル)で昨年、陥没が発生。事故現場の工期はもともと余裕を持たせて設定していたものの、安全を最優先し、スケジュールを見直すことにした。

 トンネル再掘削の工法は、地下に地盤改良で人工岩盤を造って現場一帯を強化し、地中から掘削とコンクリート吹き付けを繰り返す「ナトム工法」を既に選定している。地盤改良には慎重を期して約1年間をかける予定で、早ければ年内にも着手する。また、陥没でトンネル内に流れ込んだ地下水や土砂を抜く作業に関しても、地上の道路面に異常がないかを計測しながら約半年間の期間をかけて進める方針という。地盤改良や水抜きなどにかかる追加費用は市側が負担する。

 陥没事故の原因究明に当たった国の第三者検討委員会は、今年3月にとりまとめた報告書で、トンネル上部の岩盤が想定以上に薄くもろかったことや、地下水圧の安全対策が不十分だった点などを指摘。今後の工事について、「周辺に影響を与えないよう慎重な作業が必要だ」と求めていた。

■JR博多駅前道路陥没事故 2016年11月8日早朝、福岡市博多区のJR博多駅前で道路が幅27メートル、長さ30メートル、深さ15メートルにわたって陥没。けが人はなかった。現場は福岡市が発注し、大成建設などの共同企業体(JV)が受注した市営地下鉄七隈線延伸工事区間で、トンネル掘削とコンクリート吹き付けを繰り返す「ナトム工法」を採用していた。市は埋め戻しを優先し、1週間後に道路の通行は再開した。









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