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阿蘇山上の気象観測に幕 1931年設置 中岳噴火で継続困難

2017年12月10日 03時00分 更新

記者:森井徹


  • 気象観測を終える阿蘇山特別地域気象観測所。奥は中岳の火口から上がる噴煙=7日、熊本県

 九州にある気象庁の観測地点で最も標高が高く、冬場には九州で最も低い気温を頻繁に記録する阿蘇山特別地域気象観測所(熊本県南阿蘇村)が11日、気象情報の観測を終える。19年前の無人化後も維持されていた観測機器が、2014年に活発化した阿蘇・中岳の噴火で影響を受け、正確な観測が困難になった。火山活動の監視とともに始まった気象観測は、86年の歴史に幕を下ろす。

 同観測所は火口から約1・2キロの阿蘇山上広場にあり、標高1142・3メートル。今季1番の寒気が流れ込んだ5日には、氷点下6・3度を観測し、この日の九州で最も低かった。

 1931年、昭和天皇の阿蘇訪問と、国立公園の制定を控えて増加する観光客の安全確保を理由に、火山観測所として設置された。職員が交代で24時間常駐し、火山活動の監視を主要業務としながら、気温や積雪、風速などの観測も担った。

 84〜88年に現地で勤務した福岡管区気象台観測課の宮田浩課長は「風が強過ぎて積雪の計測に苦労した」と振り返る。厳しい気象条件のため、職員が遭難死したり大雪で下山できなくなったりした歴史もある。そうして得た気象情報は、山上を訪ねる観光客に重宝されてきた。

 火山の観測は機器が無事なため継続するが、気象観測は今後、山麓のみとなる。宮田課長は「寂しくもあるが、山麓の情報を充実させ住民生活に役立ちたい」と話した。










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