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「…アピールのコツって、あるのでしょうか」学生ではなく、企業が悩む【刺さった一言・人事編】

2017年12月15日 03時00分 更新

記者:福間慎一


  • 3月1日、就職活動で会社説明会の会場を埋め尽くした大学生たち=福岡市博多区


 具体的な採用の戦術を巡っては、各社のさらなる模索と奮闘がうかがえた。まずテーマに上がったのは、いわゆる「就活サイト」の活用についてだ。

 うちは就活サイトを使っていない、という宿泊業の担当者は言った。「他社の事例で、200人のエントリーがあったが、70人しか説明会にこなかったと聞いたから…」。この企業は、学校訪問や、会社のホームページに直接アクセスしてきた学生に確実に連絡を取る「ピンポイント作戦」を重視しているという。

 別の食品メーカーも数年前、学生から企業にエントリーするタイプの就活サイトの利用をやめたという。その代わりに採用したのが、登録した学生に企業側からアプローチできる「オファー型」のサイトだ。

 同社の採用では、面接で学生1人に対して2時間をかけ、じっくり話を聞くようにしたという。「30分で5人の話を聞く面接で、本当に学生のことが分かるでしょうか」。記者自身も新聞社の面接官を経験したことがあるが、正直なところ、その時間では人となりを知ることは難しかった。

 一方、企業間取引(BtoB)が中心の企業からは就活サイトの必要性を訴える声が多く上がった。製造業の担当者は「リクナビやマイナビに載っていないと学生に不審に思われる」。建設業の担当者も「企業名が知られていないので、学生との接点を持つ場所としてどうしても必要だ」と力を込めた。

 別の建設業の担当者はこう漏らした。「親近感を高める目的で、軟らかいテレビCMを作ったけど、学生に聞いたら『見たことがない』と。どうやったら知名度を高めることができるだろう」。そして製造業担当者の言葉に、はっとした。

 「…アピールのコツって、あるのでしょうか

 これは17年前、学生だった私たちが、就職活動のさなかに交わしていた言葉ではないか。今、アピールするのは学生ではなく、企業側。人手不足が深刻化する中、採用のトレンドが完全に逆転しているのを象徴する言葉だった。


「『人事』だらけの生トーク」ではテーマ別に静かに白熱したやりとりが続いた=12日、福岡市博多区のグロービス経営大学院福岡校









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