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FBで1000回の「遺言」 qBizコラムニスト中村修治さん 連投に隠された仕事術

2017年12月23日 10時00分 更新

記者:福間慎一


  • 「(投稿を通して)もっと広いまなざしを持とう。ということをみんなに言いたいのかもしれない」と話す中村さん


 福岡市・大名のビル8階のオフィス。書類と書籍に囲まれて窓に面した机が中村さんの定位置だ。本業は大手広告代理店のブレーンにもなる戦略プランナー。生まれは滋賀県、企業の広告営業担当を経て1994年、福岡市で「ペーパーカンパニー」を設立した。

 立命館大の経済学部を卒業後、当時は糸井重里さんらの活躍でブームになっていたコピーライターを目指して会社に入った。だが営業の現場に入ると、「プランナーの方がいろんなことができる」と思うようになり、マッキントッシュのパソコンを使って企画書を書くようになった。

 企画書は手書きやワープロが主流だった1980年代半ば。チャート図も使いこなす中村さんの仕事は注目された。「新しいものを取り入れた、まさに先行者利益だった」。独立後の福岡でも注文は絶えず、多いときで年間200件の企画書を手掛けた。この「場数」が中村さんの基礎体力だ。

 企業の企画書を成功させるコツは、「自分の意見を言わないこと」という。一見、矛盾しているように見えるが、「営業や制作、現場ごとにぶつかる意見を聞いて、いいところを抜き出して、少しだけ自分の視点を入れてまとめる」。そうして「みんなの手柄」にすることに注力するのだ。

 FBの投稿も共通している。元のアイデアはネットにあふれる事物から探す。そこに「プランナーの視点」を加える。「1から作るのではなく、あるものをどう編集するか。物事をいろんな角度から見る『まなざし』だけは、自分で鍛えないといけない」

 まなざしはどうすれば鍛えられるのか。「自分と異質な人や、自分より『レベルが高い』人と関係をつくり、話すしかない」。毎日、居酒屋で同僚と会社の愚痴を言っていても、得るものはない。

 さらに中村さんは「アウトプット」、すなわち外に発信することの大切さを説く。「アウトプットを覚悟すると、インプットの質が格段に上がる」。読書量だけが多くても、アウトプットしていなければ財産にならない、というわけだ。

 「遺言」は続く。右だ左だ、そんな過激な言説があふれるネット界隈で、中村さんはこれからも、あくまでニュートラルな素材に、角度を付けた視点で(あくまで下ネタを中心に)発信する。


オフィスがある福岡市・大名地区は多くの人が行き交い、店舗が次々と入れ替わる代謝の激しい街だ。中村さんは「目に映るものは全部、ネタになる」と話す









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