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空自戦闘機部品落下117件 12−17年度上半期新田原最多57件

2018年01月01日 03時00分 更新

記者:塩入雄一郎


 航空自衛隊の戦闘機からの部品落下が、2012年度から17年度上半期までの5年半で、少なくとも117件起きていたことが、西日本新聞の取材で分かった。最多は新田原基地(宮崎県)の戦闘機で、全体の半数近くの57件に上った。大半は飛行中の落下とみられ、点検で発覚。部品は見つかっていない。実害は確認されていないが、重さ4キロの機材の落下もあり、大事故につながる恐れもあった。専門家からは対策の限界を指摘する声も上がる。

 落下件数は、防衛省への情報開示請求と追加取材で集計した。117件の大半は、ねじやカバーなど重さ数グラムの小さな部品だが、13年に新田原基地のF4からナイロン製ロープの標的(重さ4キロ)が落下したり、14年に千歳基地(北海道)のF15が金属製の排気ノズルの一部(重さ0・7キロ)を落としたりしたケースもあった。航空幕僚監部によると、人的被害や家屋損傷などの報告はないという。

 機種別では、約200機保有するF15が66件で最多。約50機のF4は35件、約90機のF2は16件だった。

 基地ごとの集計では、築城基地(福岡県)が新田原基地に次いで多い13件。千歳基地の11件と続く。新田原が突出していることについて、航空幕僚監部は「基地特有の理由は確認されていない」とするが、空自の元幹部は「新田原には飛行教育航空隊があり、古い戦闘機が配備されているから、と空自内では言われている」と語る。

 航空評論家の青木謙知氏によると、緊急発進などの機動性を求められる戦闘機は部品が軽量化されている上、機体に重力の数倍もの力がかかるため、部品が落下しやすいといい、「構造、設計変更をしてできるだけ落ちないようにすべきだが、戦闘機の運動性が悪くなる恐れがあり、一朝一夕でできるものではない」と対応の難しさを指摘する。

 昨年12月には、沖縄県の米軍普天間飛行場に所属するヘリコプターの窓が小学校に落下。軍事ジャーナリストの前田哲男氏は「部品落下が日常的に起こっているのに、住民の不安を受け止める場がない。米軍、自衛隊と、未然防止に向けた取り組みを話し合える場をつくるべきだ」と語る。

 航空幕僚監部は「基地周辺の住民に不安を与え、遺憾に感じている。点検整備に万全を期すなど、適切に対応していきたい」としている。










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