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サラリーマンの敵、帯状疱疹とかく闘う

2018年01月21日 03時00分 更新

記者:木村貴之


  • 入院中、毎食後に服用した抗ウイルス薬などの飲み薬。このほか点滴や塗り薬もあり、点滴以外は退院後もしばらく服用が続く。

  • 木村貴之(きむら・たかゆき)
    1994年から西日本新聞記者。趣味は釣りとエレキギターの手入れ。好きな映画は「椿三十郎」「八つ墓村」「ナチョ・リブレ」。音楽はレッド・ツェッペリン「貴方を愛し続けて」、寺井尚子「ジャズ・ワルツ」、里見洋と一番星「新盛り場ブルース」

 元日夜から右脚の股関節周りとすねが太い針で刺されたように激しく痛み、数日後には患部に赤い発疹が現れた。恐る恐る福岡市の病院に行くと「帯状疱疹(ほうしん)」と診断され、即入院となった。既に症状は和らいで快方に向かい、1週間で退院できたが、気になるのはこの病気の正体。つくづく「サラリーマンの敵」と思いたくなる。

 主治医に聞くと、帯状疱疹の原因は体内に潜んだ水疱瘡(ぼうそう)のウイルス。幼児期に水疱瘡を経験した人なら誰でも発症する可能性があるらしい。体の左右どちらか片側の神経に沿って胸や腹部、顔、首、腰などに発症。ピリピリとした激痛に続き、赤い発疹が帯状に現れる病気だ。

 個人差はあるが、発症が急増するのは50歳以降だとか。「まだまだ働き盛り」と勤労意欲は旺盛な半面、生活習慣病が気になり始める時期、まるでタイムカプセルを開けたように体内のウイルスが暴れだすらしい。

 免疫の働きが低下することが発症のリスクを高め、過労やストレスが引き金になると考えられる。夏バテになりやすい夏場に発症する人が多く、冬場は少ないそうだが、なぜか年末や年度末に増えるとか。私の場合、多忙な年末を乗り切った直後だったのは幸いだが、働く人が疲れがちな季節に発症が増えるとは、サラリーマン泣かせの病気といえる。

 帯状疱疹の治療法としては、抗ウイルス薬の服用が一般的らしい。入院加療では、1回当たり2時間半を要する点滴(抗生剤入り)を1日3回、抗ウイルス薬などの飲み薬計18錠、発疹部分への塗り薬が1回。血管、消化器、皮膚の3方向からの“クスリ攻め”にはげんなりしたが、日に日に痛みから解放され、発疹が薄れる効果は身をもって実感できた。ありがたかったのは、上司や家族の後押しで早期受診がかなった点。早期治療で神経痛など後遺症の発症リスクを低減できると聞き、安堵(あんど)した。

 薬による治療は医師や看護師に任せ、個人課題としては「安静」と「反省」を重視。入院中、気休めで病室に持ち込んだ仕事道具にはあえて触らないことにした。一方、入院3日目からは毎食後に病室を抜け出し、病院敷地内を散歩。できる範囲内で衰えた体力を取り戻そうと努めた。反省は生活習慣の見直し。暴飲暴食、運動不足、過度の飲酒と喫煙、就寝前の仮眠癖と夜更かし癖―。これはできる範囲内でなはなく、至急に、だ。

 帯状疱疹の再発例は少ないが、治療状況や体質の個人差で再発する例もあるという。一度経験しても、発症への警戒が緩むわけではない。敵のようで「幼なじみ」のようでもある病気とどう向き合い、付き合うか。新年早々、宿題が一つ増えた気がする。










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