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「大きいことはいいこと」か 今後のまちづくり、鍵は”価値観の転換”

2018年01月27日 03時00分 更新

記者:石田剛


  • シンポジウムの肝になったのは「新しい時代の再開発はありえるか?!」というテーマのディスカッションだった


「暫定利用」から広げる
 都市再生の実践法にも議論が及んだ。空き店舗のリノベーションに関わってきた嶋田さんが強調したのは、古い物件の「暫定利用」という考え方だ。

 まずは物件を暫定的に使う形で、小さなビジネスを生みだす。その取り組みがやがて周辺に波及効果を生み、地域全体の価値を上げると主張する。大規模な再開発に比べ、時間も金もかけずに始められるのが利点だ。

 「暫定利用で既成事実を積み重ねることが、マーケティングにもつながる」とその考えを評価した馬場さんも、自身が携わっている東京の南池袋公園の運営で“既成事実”をつくって変化を起こした経験がある。

 公園で結婚式を挙げる「パークウエディング」を企画した際は、管轄する豊島区役所が「公園の占有にあたるのではないか」と懸念を示した。そこで、馬場さんたちは「公園内のカフェで開いた結婚式が『つい、はみ出してしまった』」として式を敢行した。当日、式は大盛況。結果的に公園や地域のファンづくりにつながったという。

 さて、そんな馬場さんが「日本の未来を先取りしている」として、福岡市を挙げたことも聞き逃せなかった。どういうことかというと、航空法の高さ制限がある福岡市中心部は従来のまちづくりで重宝された高層建築物が建てられず、結果的に「低層・低容積率」の都市づくりが進められてきたからだ。

 その福岡市は今、中心市街地の再開発事業「天神ビッグバン」で高さ制限や容積率の緩和に積極的に取り組んでいる。馬場さんがこの動きを意識して発言したのかどうかは確認できなかった。ただ、都心部再生の在り方について、立ち止まって考えることは必要なのかもしれない。

「地方都市再生を考える」と題して都市再生機構(UR)が22日に福岡市で開いたシンポジウム
馬場正尊さん
嶋田洋平さん
中島直人さん









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