ようこそ ゲスト様

qBiz 西日本新聞経済電子版

老舗の味襲う人手不足 料亭「稚加榮」ランチ休止、そば店「飛うめ」支店撤退 福岡市中心部

2018年02月03日 23時56分 更新

記者:木村貴之


  • 稚加栄が2月25日で提供を終える名物のサービスランチ。新鮮な刺身と天ぷらを中心にした会席料理風の和定食(写真)のほか、特製そば定食もある。ともに1500円

  • 稚加栄福岡本店の本館入り口前で、限定400食のサービスランチ目当てに行列をつくる人々=福岡市中央区大名

 少子高齢化に伴って全国で深刻化する人手不足の荒波が、成長都市・福岡市の老舗飲食店を襲っている。中央区大名の料亭「稚加榮(ちかえ)」が、45年間続けたサービスランチを今月25日で終了。中央区天神のそば店「飛(とび)うめ」は、天神地下街で40年以上営業してきた支店を昨年末で閉じた。いずれも業績は好調だったが、働き手を確保できなくなったため、泣く泣く事業縮小を決めたという。

職人が激減

 稚加榮は1961(昭和36)年、筑豊の炭鉱主として財を成した中島徳松(1875−1951)の別邸を改装し、水炊きなど鳥料理を目玉にした料亭として創業。73年に大型のいけすを導入し、魚料理を中心に高級感のある料亭としてにぎわってきた。

 「料亭は敷居が高い」というイメージを変えようと、サービスランチを大名の福岡本店で73年から、北九州市の小倉店でも77年に始めたところ、名物に。本店では活魚や天ぷらを中心に会席料理風の定食を1日400食程度(平日)を提供。先着100人に魚料理が付く特典があり、店の前には長蛇の列ができる。

 ところが本店は、50人ずついた板前と仲居が高齢化し、ここ数年で30人ずつにまで激減。人材を募っても思うように集まらず、平日の昼食営業を断念せざるを得なくなった。サービスランチの長年のファンだった福岡県大野城市の女性(50)は「おいしくて豪華で、1500円で料亭気分を味わえる。食べられなくなるのは寂しい」と嘆く。本店は平日のサービスランチを25日で終える代わりに、土日祝日に昼間の営業を始める。小倉店のサービスランチは継続する。


昨年12月31日の営業を最後に閉店した飛うめ天神地下街店跡。現在は新たなテナントの入居に備えた改装準備が進む=1月29日、福岡市中央区天神
飛うめ天神地下街店で一番人気だった「かしわそば」(720円、おにぎりは別売り)。支店はなくなったが新天町本店で味わえる









九州経済 ニュースの最新記事



そもそもqbizとは?

Recommend

ランキング

Recommend

特集 最新記事

コラム 最新記事