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人間国宝の青磁作家中島宏さん死去、76歳

2018年03月08日 03時00分 更新

記者:宇田懐


  • 喜寿を記念し、福岡市で開催した個展で今後の構想を語った中島宏さん(2017年10月)

  • 西日本陶芸美術展で総理大臣賞を受賞した「粉青瓷線彫文壺」

 陶芸家で青磁の国重要無形文化財保持者(人間国宝)の中島宏(なかしま・ひろし)さんが7日午前7時17分、肺炎のため佐賀市内の病院で死去した。76歳。佐賀県武雄市出身。自宅は武雄市西川登町小田志14982。葬儀・告別式は9日午前11時から武雄市武雄町昭和121のアクロスウィル武雄斎場で。喪主は妻寿美子(すみこ)さん。

 1941年、同市西川登町生まれ。実家の製陶所で修業後、69年に窯を独立。中国が源流の青磁の制作に早くから取り組み、76年に西部工芸展出品の「浅青瓷円壺(あさせいじまるつぼ)」で文部大臣賞を、81年に西日本陶芸美術展出品の「粉青瓷線彫文壺(ふんせいじせんちょうもんつぼ)」で内閣総理大臣賞を受賞した。

 青銅器を思わせる端正な形状に深くシャープな彫りを持たせるなど「無窮なる青の美」を一貫して追究した。その作品は「中島青磁」「中島ブルー」と呼ばれ、高く評価されてきた。

 古陶磁研究にも精力的に取り組み、84年に中国古陶磁研究者訪中団(日中文化交流協会主催)の一員として、中国各地の古窯跡や博物館を調査。翌85年には、当時日本人がほとんど訪れていなかった青磁の産地、中国浙江省龍泉の古窯跡を視察。自身の制作にも取り入れてきた。

 同市で江戸時代に制作された陶磁器「古武雄」を20代から収集。唐津焼の一分野に位置付けられてきた古武雄の再評価と研究の資料にと、昨年、収集品約600点を同県立九州陶磁文化館(同県有田町)に寄贈した。10月にも展覧会が予定されていた。

 日本伝統工芸展で鑑査・審査主任や佐賀県陶芸協会会長を務め、率直な発言と厳しい研究姿勢で後進の育成にも努めてきた。2006年に日本陶磁協会賞金賞、西日本文化賞を受賞。07年には人間国宝に認定された。










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