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地元商店街は「死活問題」 長崎県庁跡地どうなる

2018年04月15日 03時00分 更新

記者:重川英介、華山哲幸


  • 人通りのまばらな江戸町商店街。閉店したばかりの老舗金物店の解体作業が進んでいた

  • 見学者も利用してにぎわう新県庁舎のレストラン

 海を望む新県庁舎8階展望室には、見学者の足が絶えない。女神大橋の下を船が行き交う光景に、長崎市内の60代夫婦は「ここまできれいとは思わなかった」とため息をついた。

 2階のレストラン「シェ・デジマ」。旧庁舎時代から県職員らの胃袋を支え、今のメインは開店前から並ぶ見学客。客足は700〜800人に倍増した。

 一方、約800メートル離れた旧庁舎すぐ近くの江戸町。跡地は高い灰色のバリケードに囲われ、時折、工事関係者が出入りするだけ。本年度中には解体が始まる。

 この庁舎と、道路を挟んで同じく移転した県警本部の職員計約3200人が、街から消えた。旧県庁舎近くのコンビニ店員は「朝の7時から9時まではサンドイッチや飲み物を買い求める行列があったけれど、今はさっぱり」と肩を落とす。

 出島に面するこの地区にはかつて長崎奉行所があり江戸から多くの役人が派遣された。江戸のように栄えることを願った、というのが町名の由来。だが今は、いつも見られた飲食店に向かう人の列はなく、夜の通りもまばら。うどん店の店主は「売り上げは半分」と嘆く。暗闇に浮かぶ庁舎を住民は「廃虚」と呼ぶ。

 何より、今後の活用法が決まらない中ぶらりの状態が、地元住民をいらだたせる。江戸町商店街振興会の三瀬清一朗会長(83)は「跡地に何ができるか分かれば商売替えや投資ができるのに…」。近くで約20年洋食店を営む原口輝雄さん(68)も「希望が持てれば厳しくても耐えられる。このままでは生殺しだ」とうめく。

 一角にあった老舗の金物店は閉店し、取り壊しを行っている。江戸町など商店街関係者の最近の会合でも「このままでは商店街の将来が描けない」との声が上がる。市商工振興課や長崎商工会議所によると、毎年7月に実施する交通量の調査などを参考に「影響の有無などを具体的に調べたい」(同課)としている。










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