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九州の土砂対策道半ば 「警戒区域」指定済み77% 住民への周知 課題

2018年04月13日 03時00分 更新

記者:吉田真紀


  • 行方不明者の捜索が続く大分県中津市耶馬渓町の山崩れ現場=12日午前9時24分

 九州7県で、崖崩れや土石流、地滑りが起こる危険性が高い「土砂災害警戒区域」について、指定が必要と推定される14万2619カ所のうち、指定済みは約77%の11万588カ所にとどまっている。大分県中津市耶馬渓町で11日に起きた山崩れ現場と同様に、さらに危険な「特別警戒区域」は9万5188カ所に上るが、ハザードマップなどによる行政の周知は十分に進んでいないのが現状だ。

 警戒区域の指定基準は、高さ5メートル以上で傾斜度が30度以上の急傾斜地など。都道府県が土砂災害防止法に基づく基礎調査をし、基準に当てはまれば指定する。

 全国の警戒区域は51万3910カ所で、うち特別警戒区域は36万242カ所(2月末時点)。九州7県の警戒区域数(3月末時点)は、昨年1月末時点から約2万1400カ所増加。長崎が2万1724カ所(うち特別警戒区域2万927カ所)で最も多く、熊本2万1268カ所(同1万9805カ所)▽鹿児島1万7821カ所(同9914カ所)▽福岡1万7646カ所(同1万6096カ所)−が続く。警戒区域とみられる箇所の指定が完了したのは福岡、熊本のみで、指定完了率58%の大分県は「基礎調査を行う専属班を設けており、来年度までに終えたい」としている。

 土砂災害防止法は、特別警戒区域にある建築物の所有者に対し知事が移転勧告できるとしているが、勧告は2016年11月の福岡県の1件のみ。ある県の担当者は「勧告は、すでに崖が崩れたり危険が差し迫ったりした状態のとき。個人の財産を奪うことにもなるので慎重になる」と明かす。

 九州大の善功企(ぜんこうき)名誉教授(防災地盤)は「同じ警戒区域でも土質などによって危険性は異なる。まずは行政に問い合わせるなどして自宅周辺の危険性を知ってほしい」としている。










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