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キラキラな久留米の「中立コロニー」 舞い降りる剣は刻(とき)をこえて <ガンダムを訪ねてin九州 第2話>

2018年04月19日 11時09分 更新

記者:三重野諭


  • オーナーの伯父がキャンバスに描いた「ラストシューティング」

 映画を見た当時は小学生で、ポスターを買えなかった。「パンフレットか何かだったと思うんですが、伯父さんに渡して『ポスターよりデカく描いて』って頼みました」

 映画の看板絵師もやっていたという、伯父の伊藤充生さん(故人)。プロのこだわりからか、サンライズに電話して、「大河原邦男さんと同じアクリルを送ってほしい」と頼んだという。同じ画材で、同じタッチで描かれた作品。塗り重ねられた凹凸が、ポスターにはない迫力を生み出した。

 コレクションや家宝がずらりと並ぶ店を訪れる客層は? 「多いのは30代。30〜40代は男性が中心、20代は女性も多いですね。近くでお勤めの方が多いですが、九州各地、鹿児島から来る方もいます。関東から久留米への出張がてら、という方も」。老若男女が気軽に来店できる、美容室のようなライトな雰囲気を意識しているそうだ。

 「店は趣味」「毎日が晩酌」「全然利益は出ています」。経営に苦労するような面を見せず、「僕が一番楽しんでいます。そうでないと、お客さんも楽しめないと思うので」とさらりと語るカムランさん。バーを1年やって良かったと思えるのは、どんな時――。この質問に、この日一番の笑顔を見せた。

 「ファンの幅広さは意外でした。普通は出会わないような20歳ぐらいと50歳ぐらいの男性客が、ガンダムを介して話が広がったんですよ。うれしいですよね」

 そのとき、親子であってもおかしくないような年の差の2人の共通の話題は、ガンダムSEEDの35話「舞いおりる剣」だったという。死んだと思われていた主人公のキラ・ヤマトがフリーダムガンダムで現れ、母艦アークエンジェルの大ピンチを救うシーンだった。「良い感じで盛り上がっていた2人を見て、お店やって良かったなあって、思えました」

 カムランさん自身の「推し」ガンダムは「やっぱりファースト。宇宙世紀のシリーズ」と語るものの、2人が盛り上がったSEED35話のシーンは「僕も大好き。世代問わず、皆が鳥肌立つところですよね」

 私も大好きなそのシーンが放送されたのは、15年近く前のこと。親子ぐらいの年齢差の男性客2人だけでなく、46歳のカムランさんも、36歳の記者(私)も2018年の今、あらためて心をときめかせ、意気投合する。ガンダムSEEDという作品の、特に傑作とされる「神回」の底力を感じずにはいられなかった。

※GUNDAM na BAR SIDE-6の店舗情報はこちら

オーナーに1番人気のカクテル「カミーユ・ビダン」を出してもらった
”ビンテージ”のグラス。すごく状態が良い<br />









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