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地域の課題、笑いで解決 吉本興業がソーシャルビジネス 九大仲介でノーベル賞受賞者と連携【動画付き】

2018年05月12日 15時00分 更新

記者:木村貴之


  • 吉本興業のイベントでソーシャルビジネスの意義を語るムハマド・ユヌス氏(中央)。会場には氏をモデルにしたゆるキャラ「ユヌスくん」(右隣)も登場し、イベントを盛り上げた=3月下旬、東京

  • 吉本興業がソーシャルビジネス進出を表明するイベントに参加した九州各地の「住みます芸人」たち

 吉本興業(東京)は、九州大の仲介で、ノーベル平和賞を受賞したバングラデシュの経済学者ムハマド・ユヌス氏と提携し、地域課題の解決に向けた事業を展開するソーシャルビジネスに乗り出す。全国各地で活動中の吉本芸人が課題を掘り起こし、ビジネスにつなげていく。「笑い」を生かす“吉本流”で、どんなソーシャルビジネスが生まれるのか。
 ⇒「住みます芸人」がアンテナに

 バングラデシュで貧困層に無担保で小口融資するグラミン銀行を創設したユヌス氏は、融資で就労を促すなど貧しい人々を支援した功績で2006年に平和賞を受賞。社会の課題を解決するための取り組みを事業として進める「ソーシャルビジネス」の提唱者とされる。

 吉本興業は11年、地域活性化に一役買おうと「住みます芸人」と呼ばれるタレントを47都道府県に派遣するプロジェクトを始めた。観光名所や特産品のPRなどに取り組む一方、高齢化や過疎化など地域課題にも直面し、貢献策を模索していたという。

 ユヌス氏と交流のある九大の岡田昌治教授(国際ビジネス法務)の仲介で昨年末、吉本興業の大崎洋社長が同氏と会談。ソーシャルビジネスの実践と普及のため、提携することで合意した。

 事業主体は、吉本興業の100%出資で2月設立された新会社「ユヌス・よしもとソーシャルアクション」(東京、小林ゆか社長)。約110人いる住みます芸人から地域課題やその背景を聞き取り、IT起業家らのアイデアも得ながら事業化につなげる。資金は既に創設した10億円規模の基金や、新たなファンドで調達。芸人や地域への利益分配で、持続的な事業を目指すという。

 3月下旬、東京であった記念イベントで住みます芸人たちが、独居老人の増加や農業の担い手不足などの課題を報告。IT起業家らは「高齢者の孤独はパートナー探しで解消しては? 『フィーリングカップル・お年寄り版』みたいなアプリはどうか」などのアイデアを寄せた。

 イベントに参加したユヌス氏は「ソーシャルビジネスにお笑いを生かすのは全く新しい考え方。芸人たちの力に期待する」。岡田教授も「吉本興業の強力な発信力で全国に事業が浸透すれば、日本経済はいい方向に動くかもしれない」と期待した。 








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