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意外に少ない?「九州」ブランド パンケーキと廃校から見えた地元の可能性 MUKASA-HUB・村岡浩司さん

2018年05月11日 03時00分 更新

記者:福間慎一


  • 「一平」の本社も入る創業支援施設「MUKASA−HUB」(ムカサハブ提供)

  • 廃校をリノベーションし、イベントなどが開かれている(ムカサハブ提供)

 MUKASA−HUBは宮崎県内の4自治体と起業家の交流や地域活性化に関する連携協定を締結。今年4月には同じく廃校から創業支援施設に生まれ変わった「いいかねパレット」(福岡県田川市)と、福岡地域戦略推進協議会(福岡市)と共同で、廃校を生かした地元の活性化を探る「九州廃校サミット」を初めて開いた。

 みんなが通った小学校という場所にはエモーション(感情)があり、コミュニティの起点になる可能性があります。九州には約500の廃校があるが、活用されているのはまだ100程度。廃校サミットは今後も続けます。廃校がネットワークをつくれば、それは自治体の壁を越えて、九州を一つにつなぐ場所になるはずです。

福岡は九州の“首都”

 自治体の壁――。統一したブランドイメージを持つ北海道とは異なり、九州には7つの県があり、233の市町村がある

 壁は、自治体の境界線です。いい例が観光。それぞれの街にパンフレットがあり、職員が数人ずつついる。外国人観光客は増えているのに、効果的なアプローチができないまま競い合う現状があります。地域活性化にしても、「九州パンケーキ」では補助金が出ませんが、「宮崎パンケーキ」なら宮崎市から補助金が出るかもしれない。補助金に頼ろうとすればするほど、自治体の枠組みに縛られる現状がある。

 人口減少などで地域の活気は徐々に衰えつつある。九州も例外ではない。そんな中で大切なのが九州を「国」ととらえる視点で、その「首都」が福岡市だ、と村岡さんは考える。

 税収が減れば施設の維持管理や補助金拠出が難しくなる。改修も撤去もできない立ち入り禁止のアーケードを抱えた街ができる可能性さえあります。一つの自治体だけで課題を解決できない時代に、九州を一つの「国」ととらえる視点が生きる。九州の人って福岡市を「九州の首都」と見ているところがありますよね。その感覚を福岡の人に持ってほしい。例えば、福岡市が外国人客に関する目標を「誘客増」から「送客増」にすれば、九州の各地も福岡も潤う。インスタで「#fukuoka」は北海道を上回る320万件。福岡は単なる出入国口ではなく、九州というコンテンツのポータル(玄関口)になるべきだ。

 縮む日本の中で、人口が増えている福岡市は「まだ大丈夫」と言われている。

 これまで地方都市が「あと5年、10年は大丈夫」と言ってそのまま手を打たなかった、というケースはないでしょうか。九州の成長がなければ、福岡市の成長だって分からない。自分は九州以外に興味がない「九州バカ」。ここは世界で37番目(36番目説もある)に大きな島。そんな見方をすれば私たちの地元には暗い将来ではなく、無限の可能性が出てきます。



「九州バカ 世界とつながる地元創生起業論」(サンクチュアリ出版)は四六判、287ページ。価格は1500円(税別)。
「東京の居酒屋で初対面の人同士が『九州出身よ』となったときの一体感。九州の人には『九州人』としての意識があると思う」と話す村岡浩司さん=福岡市の創業支援施設「福岡グロースネクスト」









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