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「ガンダム接待」は実在する? 涙、涙のめぐりあい 赤く燃える小倉のマスター <ガンダムを訪ねてin九州 第3話>

2018年05月11日 15時00分 更新

記者:三重野諭


  • ガンダムバーでは定番サービスともいえる、コスプレも楽しめる。店の奥にはシャアザクがそびえ立つ

 「ガンダムは男のロマン。ファースト好きな僕らの世代がちょうど、(勤め先では)役職として上になっているはず」。オープンすると、照準通りに熱いファンが部下や同僚を連れてきた。「『ガンダム知ってたら出世するぜ』とか言ってみたりしましたけど、若い子がガンダム知ってたら、ものすごい、かわいがられてますもんね」

 「おっさん連中が張り切ってアニメソング歌ってたら、恥ずかしいじゃないですか。(バーで)堂々と少年に返ってください。堂々とガンダム好きと言ってください。みんな我を忘れて、元気になる。それがすごくうれしかった」

妻の心を動かした「ガンダムおじさん」

 「ガンダムの物語は、何回かんでも味がずっとあるガムみたい。永遠に続く味がある。古いのから新しいのまで語れますし、今でも泣けます。僕の先輩(50代)は涙腺が弱くて、自分で『めぐりあい』を歌っても、人が歌うのを聞いても泣いています」

 そう話す中原さん。当初は開店に泣いて反対したという妻の心を動かしたのは、そんな「ガンダムおじさん」たちだった。

 中原さんは妻に「待ってくれ、ガンダムは違うから。俺を信じて」と訴えた。「奥さんはアニメの世界、『オタク』だけのものやと思ってたんですよ。でも僕は、ガンダムは女性にとっての『ジブリ』みたいなものやと思うんですよ」

 ガンダムは、オタクだけにとどまらない――。それは開店後に証明された。妻が経営する美容室に、社長など役付きのファンから擁護の声が次々と届いたのだ。「ご主人さん、ひょっとしてガンダムバーをされてますか? 実はすごくガンダム好きなんですよ」「『ガンダムは違う』と言った、ご主人の気持ち分かりますよ」

 ガンダムは、違ったんやね――。妻は分かってくれた。「1年後ぐらいですかね、応援してくれるようになりました。おかげで、今があるんですけどね」と中原さんは振り返る。

 会社員を狙ったバーだけに、値段設定は決して安くはない。「お金をあまり気にせず飲みに来てくれる方を大切にしたかった。お店の格も上がりますし、気持ちよく酒飲んでもらえますし」。客層は男性が9割で、年代は20代〜50代と幅広い。


人気メニュー「黒い三連星」(中央)によるジェットストリームアタックを繰り出すマスター。右はカクテル「ザクレロ」
人気カクテルの「GN粒子」。飲んだらトランザムできるかな
古谷徹さんのサインに敬礼するマスター。「店の宝です」









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