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面接解禁の6月1日 福岡の大学4年生はどこにいる? 就活”地元志向”の実態は…

2018年06月01日 03時00分 更新

記者:佐藤渉(フリー編集者)


「流れ速い世界に身を置きたい」

 福岡市出身で、九州大学工学部卒の梶原大悟さん(22)は、同じ学部生の大部分が大学院に進学する中、東京のソフトウェア開発会社を選んだ。

 「今の時代って、すごく変化のスピードが速いから、大学院で過ごす2年間がもどかしく感じて。少しでも早く世の中に出て、流れの速い世界に身を置かないと、生き残っていけないだろうって思ったんです」

 梶原さんは3年生の夏ごろから就活を始め、数社の「候補」を残して最後は社員1500人規模のソフトウェア開発企業に入社した。現在は新人研修の真っ最中。いつか福岡に戻りたいという気持ちはあるが、当面は東京で頑張るつもりだという。

 近年は福岡市も創業支援を掲げ、ベンチャー企業が次々に産声を上げている。梶原さんに福岡での就職という選択肢は、なかったのだろうか。

 「福岡の街は好きだし、居心地はいい。でも、福岡で会うのは九州の人ばかり。これから自分の見聞を広めたいって時に、福岡にとどまることは考えられませんでした。確かに東京の通勤ラッシュは嫌だし、家賃も食事代も高くて生活はキツい。でも、人が多ければ出会いもチャンスもあります。東京で就職できてよかったなって思ってます」

 梶原さんの話を裏打ちするようなデータがある。リクルートキャリアの就職みらい研究所の調査によると、福岡の学生が地元で働きたい理由として列挙されたのは「慣れた土地で働きたいから」「安心できる環境で働きたいから」。一方、地元で働きたくない理由は、「日本の中心で働きたいから」「視野を広く持ちたい」――。「地元志向」は、仕事そのものではなく生活環境の良さによるものであることがうかがえる。

 そして、強かった「地元志向」自体も揺らぎつつある。マイナビが2019年卒業予定の大学生に実施した「Uターン・地元就職に関する調査」。九州地域の高校から地域内の大学に進学した大学生が地元での就職を希望する割合は72.7%で、依然高いが下落傾向にある。一方、地元地域から離れた大学に進学した学生では、Uターン就職の希望はわずか36%。全体では、地元での就職希望が過去最低の62.2%だった。

 「売り手市場」を背景に、学生の視線は全国に向いている。


合同説明会の会場に向かうスーツ姿の女性たち。「売り手市場」の中、就職活動は一部ですでに佳境に入っている=5月29日、福岡市・天神
飛行機代を自費で負担し、福岡から東京まで5回以上の面接に通ったという古閑さん









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