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「勝率99・9%」楽天じゃんけんマシンの正体とは【動画付き】

2018年07月10日 03時00分 更新

記者:石田 剛


  • 楽天が作った「じゃんけんマシン」。モニターの上に設置されたカメラが相手の手の動きを読み取り、瞬時に出す手を判断する=福岡市・天神

  • 石田剛(いしだ・たけし)
    雑誌編集部に勤務後、2008年入社。地域報道センター、福岡西支局、佐賀総局を経て経済部。顔つきからか九州出身によく間違われるが、東京出身(八王子ですが)。

 「絶対勝てない!?」とうたったじゃんけんマシンが、福岡市・天神の「楽天モバイル福岡天神地下街店」に登場した。楽天が全国の楽天モバイルショップで巡回しているプロモーションの一環で、九州では同店だけの実施。店内に設置されていたマシンの「実力」を確かめてみた。

 じゃんけんマシンは高さ約2メートル。42インチのモニターが縦に配置され、楽天利用者にはおなじみの「お買いものパンダ」が映し出されている。マシンの前に立つとモニターの上に付いているカメラが動きを捉え、じゃんけんが始まる。記者も挑戦。「じゃんけんぽん!」の呼び掛けに合わせて手を出す。…5戦5敗。確かに勝てない。楽天のスタッフにも10回ほど挑戦してもらったが、全敗だった。

 このじゃんけんマシン、楽天グループの研究機関「楽天技術研究所」が開発した画像認識技術と人工知能(AI)を駆使している。10万通りの手の動きを学習しており、カメラが捉えた手の動きから瞬時に出す手を判断する、という仕組みだ。

 ん? 待てよ。手の動きを瞬時に捉えてから、ということは「後出し」ではないか。確かにマシンが出す手がモニターに表示されるまでにはほんの一瞬、タイムラグがある。「そう、実は後出しなんです」。楽天の担当者、篠田泰輔さんがあっさり認めた。相手の出し手に合わせて出す手を決めるので、勝率は自由に設定できる。このマシンが「絶対勝てない!?」とうたっているのは、勝率を99・9%に設定しているからだ。「挑戦を促すために1000回に1回しか勝てない設定にしていますが、本当は楽天の技術を知ってもらうための機械なんです」と篠田さん。

 実際、この画像認識技術とAIによる分析は、楽天グループの事業に導入されている。一例を挙げると、インターネット通販サイト「楽天市場」に出品される商品の膨大な画像を読み込み、不正な製品が販売されていないかチェックする機能に生かされているそうだ。

 実は、じゃんけんマシンは2代目。初代マシンは出し手を表示するまでのタイムラグが長く、「後出し感」が大きかった。2代目は改良されているとはいえ、初代同様、制作費は低予算。カメラは家庭用ゲーム機向けのもの、コンピューターの処理も一般のパソコンを活用している。逆にいえば、もっと高機能のカメラやコンピューターを使ったらどんなサービスが展開できるだろうか−。そんな想像をしながら、ちょっと緩〜いじゃんけんを体験するのも面白いかもしれない。










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