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携帯デビュー20年記 ”猫の額”の98年、”黒船”に無反応の08年、そして2018年の先は

2018年07月14日 03時00分 更新

記者:福間慎一


  • 捨てられずに取っている携帯電話。上から時計回りに「進化」してきた。中央は最初の配属で支局の先輩から引き継がれたポケベル。使う機会がないまま、携帯電話が支給された

 かつては「オトナの証し」とも言えた携帯電話を手にして、今年20年を迎えた。中高生が気軽に手にする今とは異なる20世紀末の話。大学3年生だった。

◆1998年◆

 携帯電話の前は、ポケットベルを使っていた。PHSが登場して、友人は次々と乗り換えた。当時、学生の間では携帯電話に比べてアンテナがカバーできる範囲が比較的狭いが、料金が安価なPHSが好まれた。私は「どうせなら、高機能な方がいい」と、PHSをこらえ、お金をためて「携帯電話」を買った。

 アラフォーの同世代の方々にしかお分かりいただけないかもしれないが、言わずと知れた名作「ドラゴンクエストⅠ」で、最初の武器に最安値の「たけざお(10ゴールド)」を選び、我慢して資金をため、「こんぼう(60G)」を飛び越えて一気に「どうのつるぎ(180G)」にステップアップする――そんな感じだ。

 そうして1998年に手に入れた「どうのつるぎ」が、京セラ製のツーカー(現au)「TH171」だった。引っ張って伸ばすアンテナ、ブルーに光る液晶に示される番号に心が躍った。auが往年の機種を紹介する「ケータイ図鑑」によると<余裕の約4分10秒多彩な録音が可能なボイスレコーダー機能>を搭載し、<バイブレータ機能>を内蔵、<運転中を知らせるドライブモード>が売りだった。

 TH171以降、所有した歴代の端末を、なんとなく捨てられずにいくつか自宅に保管している。西日本新聞に入社後、会社から支給された歴代の端末も、同様に取ってある。時系列に並べてみると、猫の額ほどだった画面は少しずつ大きくなり、折りたたみのスタイルに代わり――、その姿と形はバラエティに富み、ケータイの進化を追体験できる。

 懐かしいなあ、と楽しみつつ、厳しいなあ、とも思わされた。直近三つの端末は同じ形。全部iPhoneだ。

◆2008年◆

 <店員も「行列は2007年の(パソコン基本ソフトの)ウィンドウズ・ビスタ発売以来です」と喜んでいた>

 2008年7月11日付の西日本新聞夕刊社会面。「ハラ(腹)」と呼ばれる紙面の真ん中を飾っていたのはiPhone日本販売開始の記事だった。<iPhone旋風上陸>の見出しに続く記事にあったベスト電器福岡本店の店員のコメントが、冒頭のものだ。


2008年7月11日付夕刊社会面の記事に掲載された、同日午前の写真。「iPhone 3G」購入のため、福岡市・天神のベスト電器福岡本店前で列をつくる人たち
20年前の端末を久々に手にしてみた。スマホにはない分厚さと、樹脂ならではのフィット感が心地よい
福間慎一(ふくま・しんいち)<br />
福岡市生まれ、2001年入社。文化部、長崎総局、本社報道センターなどで記者。1年間のヤフー出向を経て17年9月からqBiz編集長。特技は居酒屋のメニューを指1本でくるくる回すこと。









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