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「背伸びしない」からこその魅力 だざいふ遊園地よ、永遠なれ

2018年10月07日 03時00分 更新

記者:福間慎一


  • 電動の遊具が並ぶコーナー。「ワニワニパニック2」は一番奥で稼働を続けている

  • 本社資料から)九州初登場した、だざいふえんのゴーカート=1963年7月撮影

  • 今年5月末に登場したメリーゴーラウンド。この姿に見覚えがある人も少なくないはず…!

  • 福間慎一(ふくま・しんいち)
    福岡市生まれ、2001年入社。文化部、長崎総局、本社報道センターなどで記者。1年間のヤフー出向を経て17年9月からqBiz編集長。特技は居酒屋のメニューを指1本でくるくる回すこと。

 ジェットコースターもゴーカートも「九州初導入」したという輝かしい実績を持つ、だざいふ遊園地。実は7月の西日本豪雨で一部ののり面が崩れ、土砂が入ってしまった人気アトラクション「バズーカ砲」は今、休止中。自然豊かな場所に造られた施設ならではの試練もある。

 入り口の「じゃじゃ丸」に限らず、園内にはレトロな雰囲気の人形や遊具が盛りだくさん。確か少し前までは、1990年に福岡県で開催された「とびうめ国体」のマスコット「フッくん」もいた。パンダやキリンなどのふかふかした電動乗り物も健在。バブル期に登場し、すでにメーカーのサポートが終了した「ワニワニパニック2」は、今も屋内遊具コーナーの最奥部でしっかり現役として稼働している。

 特筆すべきは、今年5月にリニューアルしたメリーゴーラウンド。新調したにもかかわらず、使い込まれた風格がある。実はこれ、昨年末に閉園したあの人気スポットから受け継がれたという。そして旧メリーゴーラウンドにあったカボチャの馬車などは、今も園内で休憩用ベンチとして活用されている。

 だざいふ遊園地の温かな雰囲気の理由は、「一つ一つの遊具に特別な思い出があります」という今村さんの話に集約される。業者任せではなく、従業員自らがゴーカートのコースを整備し、そろばんをはじいてリフトの設計図をつくり、プールを掘って塗った。完成するごとに、お祝いをした。園を愛した働き手一人一人の心が、遊具に宿っているのだろう。

 「このごろ行くと、けっこうお客さんがいて安心しました。背伸びしないで、自然を大事にして、小さな子どもさんに喜んでいただくところであってほしいですね」

 背伸びしないで――。まさに、それこそが強み。子どもにとっての「楽しい」は今も昔も変わらない。遊具に「世界最大」「国内最速」がなくても、VRを駆使していなくても、だざいふ遊園地はどこよりも明るい笑顔を作り出すことができる。




【お知らせ】 
▽7日午後2時半と同3時半からは、イベント広場の特設ステージで、劇団「ギンギラ太陽's」がオリジナル作品「だざいふ遊園地モノ語り」を上演。観覧無料(入園料は必要)。
<ギンギラ太陽’s主宰の大塚ムネトさんへのインタビューはこちら>

▽8日午後1時からは、益田啓一郎さんが園内を案内する「だざいふ遊園地の謎」が開催。参加は無料(入園料は必要)。



<次ページ:動画・写真特集「天満宮入り口→だざいふ園正門(タイムラプス)」や「心ときめく入園の瞬間」「あのメリーゴーランド」など>

天満宮境内の厳かな雰囲気から一転、子どもたちを「アゲる」だざいふ遊園地の入場門
入場門の左側にたたずむ「じゃじゃ丸」に駆け寄る子ども
最も人気なのはトレインコースター。遊園地は両側を山に囲まれた丘陵地にある
遊園地のはずれにある、1952年の児童遊園記念碑を案内する今村光江さん(左)と益田啓一郎さん(左から2番目)
(本社資料から)1952年8月に撮影された児童遊園。だざいふ遊園地の原点だ
開業当時から走る唯一の遊具、子ども汽車の「弁慶号」









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