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吉本新喜劇の「ボケ」と「回し」 役割分担で生む“鉄板”の笑い

2018年10月14日 03時00分 更新

記者:木村貴之


  • 「すち子」に扮(ふん)し、半裸姿の吉田裕さん(右)と定番ギャグ「乳首ドリル」を繰り広げるすっちー座長(提供・吉本興業)

  • 吉本新喜劇の本公演が連日上演され、「笑いの殿堂」として親しまれる「なんばグランド花月」=大阪市中央区(撮影・木村貴之)

  • (左)吉本新喜劇本公演の入場客で込み合う「なんばグランド花月」の入り口(右)毎回、吉本芸人が「一日支配人」を務め、この日は漫才師・西川のりおさんが笑いを交え客を出迎えた=大阪市

 福岡での放送時間帯は深夜だが、たまにチャンネルが合うとつい見入ってしまうテレビ番組がある。吉本新喜劇を収録した「よしもと新喜劇」。コテコテの大阪弁が飛び交う芝居に、笑いが絶え間なく織り込まれたドタバタ劇だ。その笑いは実にシンプルで、中にはワンパターンと感じるものもあるが、妙に笑いのツボを刺激される。これって一体? 秘密を探りに今秋、吉本新喜劇の本場・大阪へ足を伸ばしてみた。

 向かったのは、大阪市中央区の演芸専門劇場「なんばグランド花月」(略称・NGK、858席)。ここで新喜劇の本公演が年中無休で行われている。吉本新喜劇は吉本興業の芸人らでつくる劇団の名称で、かつ舞台で演じられる喜劇を示す。本公演は吉本芸人による漫才や落語とセットで平日2回、土日祝日なら3〜4回。新喜劇は毎週火曜に入れ替わり、翌週月曜まで計十数回が上演される。

 この日、前半の漫才・落語にはメッセンジャーやトータルテンボス、笑い飯、テンダラー、宮川大助・花子、中田カウス・ボタン…と、テレビでおなじみの中堅や師匠格の芸人らが次々に登場した。それぞれ持ち時間は数分間。コンビ活動などに触れるアドリブで冒頭から笑いを誘うと、しゃべくり漫才やコント漫才など得意なスタイルと独特の世界観で客をぐいぐい引き込み、約90分間、会場を爆笑の渦に包んだ。

 そして後半の新喜劇が始まった。最近はお笑い番組でもよく見掛ける「すっちー」(本名・須知裕雅)を座長に、ベテラン組の池乃めだかや浅香あき恵、成長株の清水けんじや吉田裕(ゆたか)など約20人が出演した芝居で、演目は「すち子の、チャンネルはそのまま!」。架空のテレビ局を舞台に、視聴率低迷で打ち切り危機にある情報番組の関係者らが巻き返しを狙うという物語だ。すち子は、すっちーが「大阪のおばちゃん」をイメージして女装し、おかっぱ頭がトレードマークのキャラクター。番組ディレクター役で登場し、話の流れをぶち壊すほど破天荒に暴れまくってドタバタ劇を盛り上げた。


(上)吉本新喜劇の収録放送でもおなじみの緞帳(どんちょう)。開演時、館内にはお決まりのオープニング曲が流れた(下)「なんばグランド花月弁当」も名物。館内は飲食自由で、弁当やサンドイッチをつまみながら観劇する客は少なくない(撮影・木村貴之)
木村貴之(きむら・たかゆき)<br />
1994年から西日本新聞記者。趣味は釣りとエレキギターの手入れ。好きな映画は「椿三十郎」「八つ墓村」「ナチョ・リブレ」。音楽はレッド・ツェッペリン「貴方を愛しつづけて」、寺井尚子「ジャズ・ワルツ」、里見洋と一番星「新盛り場ブルース」
福岡吉本の芸人らが集結し、とある旅館を舞台にしたドタバタ劇を演じた「九州新喜劇」夏公演=福岡市・天神(撮影・木村貴之)
夏公演終了後の記者会見で法被姿の寿一実座長(前列中央)を囲み、報道陣に向かってポーズを決める「九州新喜劇」の出演者ら









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