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九大病院、2外科統合へ 診療重複解消、競争から連携

2018年10月17日 03時00分 更新

記者:宮崎拓朗、吉田真紀


  • 2つの外科の統合に向けて動き出した九州大病院=16日午後、福岡市東区

  • 九州大病院の第一外科(1)、第二外科(2)で診療分野が重複する消化管外科などでは、それぞれに患者用のパンフレットがある

 九州大病院(福岡市東区)が、病院内に二つある外科の統合に向けて動きだした。同病院には第一外科(臨床・腫瘍外科)と第二外科(消化器・総合外科)があり、それぞれが、がんなど同じ疾患を診療している。患者にとってはどちらを受診すればいいのか分かりにくい上、近年は外科医のなり手不足も深刻化。統合を実現させることによって治療や研究、教育の質の向上を目指す。

 これまで全国の多くの大学病院が複数の外科を持ち、病院内でライバル関係を保ちながら競い合ってきたが、地方の病院では外科医不足で存続が困難になり相次いで統合。しかし、九大など規模が大きく歴史の長い病院では、しがらみもあって統合が進まなかった。

 九大は10月1日付で、第二外科の教授に、大阪大教授として同大の二つの外科の統合を成功させた森正樹氏を選任。九大第二外科出身の森氏は16日、西日本新聞の取材に「近年、外科が二つに分かれていることの弊害が目立つようになってきた。九大でも将来の統合を目指し、まずは運営を改善していきたい」と明言した。

 具体的には、第一、第二外科の壁を取り払い、「消化管」「呼吸器」「血液」といった診療科ごとにチームを編成して両外科の医師らが協力して治療や研究を実施。来年度から九大病院で勤務する外科医は、従来の第一、第二ではなく、「九大病院の外科」に所属する仕組みにする。

 また、これまでは九大で育った医師を県内外に派遣する際、第一、第二外科ごとに派遣先の病院が事実上決まっていたが、今後は「適材適所」で派遣していくという。

 森教授は「外科の統合により、質の高い治療ができるし、医師も多くの経験を積んで研究にも生かせるようになる。九大の医療が世界の大学に対抗していくための第一歩にしたい」と話している。

 九州大病院 外科系、内科系、歯科系の診療科や専門外来などを持ち、病床数は福岡地区に1275床、大分県別府地区に140床(3月末現在)で全国の国立大学病院でも最大規模。九大医学部の外科学講座は、九大の前身である京都帝国大学福岡医科大学が創立された1903(明治36)年、初代学長を務めた大森治豊によって開設された。翌年に、もう一つ新設され、それぞれ110年以上の歴史を持つ。









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